※二次創作です。苦手な方はご遠慮下さい。
7日に向けて、です。 西ドイツに行くようになって三ヶ月。若林くんの存在は僕にとって特別になりつつあった。 小学生時代、道で会った時には、こんなに親しくなるとは思いも寄らなかった。元々名前は知っていたし、すごいキーパーだと思っていた。対抗戦で対戦してからは、余計にそう感じた。 だから、同じチームになった時は嬉しかった。どんなに走ってもボールをくれて、どんなに速いボールでも追い付いてくれる翼くんと、技術だけじゃなく、常にチームを見ていて的確に指示を送る若林くんと。こんな友達とサッカーができるのが幸せで。僕は溺れそうになる。ただ、理性は僕にストップをかける。いつかは離れる町で、自分から動けば、余計に淋しさが募る。 いつまでも電車を追って来たふらの小の仲間。見上げる車窓はため息で曇る。松山達と離れた時は本当に辛くて、もう二度と友達なんか作らない、と思った。 小次郎は引越したくないと言った僕に 「全国大会を楽しみにしろよ。必ず優勝するから。それでお前の名前を呼んでやる」 そう声をかけてくれた。 「それなら、どこにいても、ちゃんとお前に届く」 父さんを悲しませたくなくて、泣くこともできない僕を励ましてくれたのは、新しい友達に出会うことで、去りゆく僕を引き裂くのはそういう友達との別れ。 「岬」 南葛SCに入ってすぐの頃、若林くんに話しかけられた。 「この町の感想は?他と比べてどうだ?」 すごく不思議な感じがした。どうしても同じ学校同士で固まることが多い。僕は翼くんといつも一緒で、若林くんの周囲はもっとたくさんの友達が取り囲んでいた。 確かに僕だって若林くんと仲良くしたい気持ちはあるけれど、そういう時でも自分から積極的に寄って行くタイプではない。引越し先には友達も人間関係も持って行けはしないから。 それだけに不思議だった。その時は不思議に他は誰もいなくて、チームの王様のような若林くんは、僕の事情を知っているかのような言い方をする。 「すごく良い所だね。翼くんみたいな子に会えるとは思わなかった」 不必要に媚びるつもりも逆らうつもりもない。翼くんの話をして、様子を見た。 「ああ。お前と翼と。俺だってお前らみたいなのは初めてだ」 若林くんは帽子を被り直すと、僕の隣に腰掛けた。 「サッカーって楽しいよな」 「うん」 それだけで十分だった。
(つづく)
どうも7日までに終わらないような。 これが気になって、友達の誕生日を忘れました。許してくれm^?‘)
拍手お礼: M☆様、いつもありがとうございます。 私も南葛高校大好きです。今からでももぐりこみたいくらい。 あの話を気に入って頂いてありがとうございます。 あのラストは源岬寄りなのですが、もう一つ考えていたのが 『その二日後、南葛高校ニュースで井沢との熱愛が報じられた。 部室で抱き合っている写真掲載。 「若林くんには秘密ね」 「それはこっちの台詞」 僕と親友はうまくいっている』 でした。 私の中ではこのコンビは、とにかく美しいので、主婦のアイドル扱いで、 「○○王子」ニックネーム付きだと思っています。 修哲トリオもっと書きたいのですが、検索でひっかかるので、何か気がひけて。 3Mも素敵ですよね。もっと取り上げていきたいとは思っています。 ところで私、今まで書いたC翼キャラ、20人を超えました。 ジャンル源岬、ですけど。
拍手のみの方もありがとうございました。
from past log<2008.12.5>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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