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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
(7)それは俺ではないから
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

お題をノラ様の確かに恋だったさまよりお借りしたテーマ短編「切ない恋」

 岬の家でコーヒーを飲む。

 岬を見ていると、心が満たされるのに、自分の渇きに気付かされる。

 もっとほしい。

 手に入れたいから欲しいのか、手に入らないから欲しいのか、分からないまま岬を眺める。

「若林くん、この前はごめんね」
同じく俺を見ていた岬が、ためらいがちに口にする。手にしたカップを所在なげに弄びながら。
「この前?」
謝られるようなことをされたとは思わない。発車3秒前に去って行ったのには驚いたが。
「泣いたりして困ったよね?」
それか。俺はむしろ。
「俺は嬉しかった」
あのまま帰らないでくれたら、良かったのに。続きの言葉を飲み込む。岬を困らせるのは本意ではない。それよりも伝えたいことがある。
「俺は岬が好きなんだからな」
何度目かの口説き文句を繰り返し、俺の顔を見て、瞬きを繰り返す岬の目を覗き込む。
「分かってくれるまで、何回でも繰り返すぞ」
食い入るように見る俺に気圧されたのか、岬は慌てて顔を逸らせようとする。白い頬が真っ赤に染まっているのを見逃さず、俺は岬の手を取った。
「俺が怖いか?」
「そんなことないよ」
「じゃあ何故逃げる?」
言葉に詰まった岬の手を口元に運ぶ。一瞬も目を離すことなく、手の甲に口づける。
「欲しいものを諦めるなんて、俺はできないからな」

 まして一番欲しい気持ちを諦められる訳がない。

(つづく)

拍手ありがとうございます。
書きたい話は色々あるのに、手が・・・。
考えるだけで入力できたら良いのに。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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