※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
お題をノラ様の確かに恋だったさまよりお借りしたテーマ短編「切ない恋」 岬の家でコーヒーを飲む。
岬を見ていると、心が満たされるのに、自分の渇きに気付かされる。
もっとほしい。
手に入れたいから欲しいのか、手に入らないから欲しいのか、分からないまま岬を眺める。
「若林くん、この前はごめんね」 同じく俺を見ていた岬が、ためらいがちに口にする。手にしたカップを所在なげに弄びながら。 「この前?」 謝られるようなことをされたとは思わない。発車3秒前に去って行ったのには驚いたが。 「泣いたりして困ったよね?」 それか。俺はむしろ。 「俺は嬉しかった」 あのまま帰らないでくれたら、良かったのに。続きの言葉を飲み込む。岬を困らせるのは本意ではない。それよりも伝えたいことがある。 「俺は岬が好きなんだからな」 何度目かの口説き文句を繰り返し、俺の顔を見て、瞬きを繰り返す岬の目を覗き込む。 「分かってくれるまで、何回でも繰り返すぞ」 食い入るように見る俺に気圧されたのか、岬は慌てて顔を逸らせようとする。白い頬が真っ赤に染まっているのを見逃さず、俺は岬の手を取った。 「俺が怖いか?」 「そんなことないよ」 「じゃあ何故逃げる?」 言葉に詰まった岬の手を口元に運ぶ。一瞬も目を離すことなく、手の甲に口づける。 「欲しいものを諦めるなんて、俺はできないからな」
まして一番欲しい気持ちを諦められる訳がない。
(つづく)
拍手ありがとうございます。 書きたい話は色々あるのに、手が・・・。 考えるだけで入力できたら良いのに。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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