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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
北風と太陽(7)
※二次創作です。苦手な方はご注意下さい。

昨日の続きです。松山くん視点でジュニアユース編。
明日が最終回です。

「岬、気をつけて帰れよ」
「うん」
寮生活で色々慣れている日向と若島津を中心とした、買い出し部隊に付き合った岬は、にこにこと帰って行った。紙袋にフランスパンを突っ込んで絵になる、というのは仲間内では少数派なので、すげえな、の囁きを背負いながら、である。
「あ、岬、これ・・・」
前に貸してもらったハンカチを洗っていたのを渡し忘れたことに気づき、俺は岬の後を追った。呼び止めようとして、止まる。
 岬の隣を歩いていたのは、若林だった。
「送ってく」
「君だって、あまり遅くなったらまずいんじゃない?」
「門限に遅れたら、鬼の首取ったみたいに責められかねないな。はは」
岬は少し背の高い若林を見上げる。若林はいつもの帽子をかぶったままの姿で、岬を見下ろすと、いかにもおかしそうな笑い声を立てた。
「もう、笑い事じゃないよ。北風さんがあまりかき回すから、フォロー大変なんだよ」
「太陽さんのフォローがあるから、俺は安心して好き放題できる。助かってるぜ」
若林が笑う。傍らの岬の荷物を受け取って、似合わない紙袋を抱えて。岬が笑う。夕焼に染まった石畳に伸びる長い影は絡み合ってさえ見える。
「頑張ろうな」
「うん。辛かったらいつでも言ってね」
若林の声はこんなに明るかったのだろうか。もっと低くて太い声のような気がしていた。怒鳴る声、争う声の印象が強かったせいだろう。むしろ、優しい部類の声に、俺は思わず身を隠した。

 二人の会話で、大体の事情が分かったような気がした。パリに来て初めて見た若林の笑顔は、夕焼け空の下、どんどん遠くなっていった。

(つづく)


拍手ありがとうございます。
更新が日をまたいでしまいました・・・。ああ。
最終回直前にやっと二人揃いました。

昔好きだったマンガを古本屋で入手。
マ○ジン掲載のサッカーマンガで、『オ○サイド』ではありません。
帽子被った二枚目の天才キーパーが出てきます。
この人、顔良くて性格良くて頭良いのですが、足の故障があり、です。
雰囲気としては、若林くんの外見に岬くんの性格ならこんな感じかな?と。
けっこう好きでした。
主人公の空手出身のFWはともかく、もう一つのポイント、それは
この人の宿敵、天才で華麗なテクニックの日向誠さん。
何か突っ込みどころ満載です。
また自分しか楽しくない話ですみません。

from past log<2008.11.26>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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