※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 今日はギャグですので、キャラが人格崩壊しています。特にご注意下さい。 フランスは花の都パリ。 郊外のアパルトメントの一室に、貧乏な画家と健気な息子が住んでおりました。
「太郎、わしは日本に帰ろうと思う」 一郎、という名前に相応しい地味な顔の父親は、休みだというのに家にいる父親を邪魔っけに掃除している息子に切り出しました。
「えっ!?」 太郎という名前には似つかわしくない、可愛らしい顔をした息子は、いきなりの父の言葉に絶句しました。
息子はドイツにいる恋人と付き合い始めたばかりでした。 フランス~ドイツ間でも遠いのに、日本まで帰ったら、あの浮気者もとい魅了的な恋人は、近場で浮気をしでかすかも知れません。 何しろ、天才GKで(あばたもえくぼかも知れませんが)ハンサムでおまけに金持ちの恋人を狙う輩が世界に三人はいるはずです。金髪やら長髪その他やら。
「イヤだよ。父さん一人で帰れば」 こうしている間も油断はできないのです。
「うッ、と・・父さんは不治の病なんだ」 「富士山の病、だよね」 みえみえの仮病も軽くあしらい、息子は掃除を一段落して、今度は荷造りを始めました。
「やっと分かってくれたか、太郎・・・」 駆け寄る父ですが、振り返った息子の目は日本はふらのを思い出すようでした。 「ごめん、僕、行くところがあるから」 言いながら、さっさとパスポートまでしまってしまった息子の手際よさに、父親は呆気にとられながらも、なおも食い下がります。 「太郎、こんなにひねくれて・・・」 顔をあげた息子の眼光の鋭さといったら、明和のスライディングを思い起こさせるようです。 「誰のせいだっけ?」 言葉はいつも通りでも、口調は全然違います。冷静な分だけ不気味で、かえって怒りを感じた父親はつい口にしてしまったのでした。 「出ていけ!」 「うん」 いつもよりも、更に愛らしい笑顔で、息子は頷くと、さっさと家を飛び出しました。
「あんなところまであいつに似よって・・・」 とは、呆然とした父親の言。
一方息子は、恋人に家出ではなく、追い出された、と泣きつこうと、それは素晴らしい笑顔で、先を急いだのでした。
(おわり)
拍手ありがとうございます。
疲れているせいか、不治の病ネタが使いたくてこんなことに。 似た者親子は書いていて楽しかったです♪
以下、拍手お礼:
なお様、いつもありがとうございます。 元祖生意気若林くんVS新人生意気新田くん好きなんですよ♪ ベクトルは違いますが、岬くん好き好きの二人だと思うので、微笑ましいと言ってくださって嬉しいです。 岬くんは絶対気配り上手な良い先輩ですよね!そこだけは譲れません。
奇しくも、岬くんのご両親の素敵なお話を書かれているなお様に、よりによってこの日にお返事を書くことになるとは、何と恥ずかしい・・・。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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