※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
「おかえり」 岬が微笑んだ。外が寒かった分、暖めておいてくれた部屋の温かさが身にしみる。岬の笑顔が心に染みる。 「岬ィ」 「えっ!?」 酔っているつもりはなかった。まっすぐに家に帰って来た位だ。だが、岬しか目に入らなかった。 「もう、このバカぢからっ!」 抱き上げた腕の中で、岬が暴れる。 でも、手放せない。胸に刺さったとげが、優しい温もりで消えていくような気がした。 「疲れた」 「うん、知ってる」 こんな形で岬に逃げるのはよくないと分かっている。だから、最初は酔ったふりをしようかと思った。 でもきっと岬は気づいてしまう。 「悪いが甘えるぞ」 岬の手が、俺の頭を抱き寄せた。胸に押し付けられ、ベッドの上に座った膝に、乗せられる。 「その為に来たんだよ」 髪を撫でる手に、ささくれ立っていた心が落ち着いていくのが分かる。 こうなると分かっていたから、来てくれたのだと岬は言う。 一人で乗り切るつもりでいた。自分の選んだことだから、乗り切れるつもりでいた。 だが、岬の笑顔に、意識しなかった傷が癒える感覚に陥る。 「ありがとうな」 岬の頭に手をやって、引き寄せた。唇が軽く触れて、また離れる。 「それで、もう少しくっつきたいんだが」 そのまま抱き着いた俺に、岬は笑顔で応えた。
昔は何も怖くないと思っていた。今だって、ほとんど怖いものなどない。
お前に会って、愛も恐怖も思い知った。
口を覆おうとした手を掴んで、ベッドに沈ませた。それからゆっくり口づけて、二人で沈んでいった。
(おわり)
拍手ありがとうございます。
漠然とした話ですみません。若林くんがストレスで大変な時に岬くんが来てくれていて・・・だけの話なのですが、その大変なこと、を具体化するのが怖くて、こうなりました。 弱気な若林くん自体珍しいので、あまり進みませんでした。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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