fc2ブログ
今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
甘える。
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。



「おかえり」
岬が微笑んだ。外が寒かった分、暖めておいてくれた部屋の温かさが身にしみる。岬の笑顔が心に染みる。
「岬ィ」
「えっ!?」
酔っているつもりはなかった。まっすぐに家に帰って来た位だ。だが、岬しか目に入らなかった。
「もう、このバカぢからっ!」
抱き上げた腕の中で、岬が暴れる。
 でも、手放せない。胸に刺さったとげが、優しい温もりで消えていくような気がした。
「疲れた」
「うん、知ってる」
こんな形で岬に逃げるのはよくないと分かっている。だから、最初は酔ったふりをしようかと思った。
 でもきっと岬は気づいてしまう。
「悪いが甘えるぞ」
岬の手が、俺の頭を抱き寄せた。胸に押し付けられ、ベッドの上に座った膝に、乗せられる。
「その為に来たんだよ」
髪を撫でる手に、ささくれ立っていた心が落ち着いていくのが分かる。
 こうなると分かっていたから、来てくれたのだと岬は言う。
 一人で乗り切るつもりでいた。自分の選んだことだから、乗り切れるつもりでいた。
 だが、岬の笑顔に、意識しなかった傷が癒える感覚に陥る。
「ありがとうな」
岬の頭に手をやって、引き寄せた。唇が軽く触れて、また離れる。
「それで、もう少しくっつきたいんだが」
そのまま抱き着いた俺に、岬は笑顔で応えた。

 昔は何も怖くないと思っていた。今だって、ほとんど怖いものなどない。

 お前に会って、愛も恐怖も思い知った。

 口を覆おうとした手を掴んで、ベッドに沈ませた。それからゆっくり口づけて、二人で沈んでいった。


(おわり)

拍手ありがとうございます。

漠然とした話ですみません。若林くんがストレスで大変な時に岬くんが来てくれていて・・・だけの話なのですが、その大変なこと、を具体化するのが怖くて、こうなりました。
弱気な若林くん自体珍しいので、あまり進みませんでした。
スポンサーサイト



テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
→http://sukinamono11.blog63.fc2.com/tb.php/805-d642f799
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)