※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 若島津がFWに加わるようになり、一層きつくなった練習で、新田は膝に手をつき、息をした。息が上がっているのを見られたら、先輩達や現師匠に何を言うか分かったものではない。 そんな新田のすぐ横を通りかかったのは、そんな先輩の一人だった。スポーツドリンクを飲みながら通り過ぎかけて、立ち止まる。 「これ」 岬が放り投げたスポーツドリンクを、新田の後ろからキャッチした大きな手。 「ダンケ」 低いがよく通る声に、新田が慌てて振り返る。 「わ、若林さん」 いつの間に近付いていたのか。目を剥く新田と対照的に岬は落ち着いたままだ。 「飲み終わったら新田にまわして」 「残ってたらな」 ニヤリと笑う若林に、岬は静かなまま厳しい視線を向ける。 「残ってなかったら買って来て。新田に飲ませないと倒れたら困る」 先輩としての岬の顔を見慣れない若林は、一瞬瞬きして、それから破顔一笑した。 「さすがに見てるな」 「それが岬先輩ですよ」 何故か横で勝ち誇る後輩に、額を指で弾いて退けると、若林は笑っている岬を眺める。
岬は若林よりも半年ほど年上だ。もし日本の学制が違っていて、9月からだったら、岬は若林の同級生ではなく、先輩になる。 「俺もきれいで優しい先輩に憧れていたかも知れないな」 呟く若林に、岬がクスクス笑い声を立てる。 「憧れてなくても、口説いてきそう」 楽しそうに笑うその顔が可愛くて、それだけは間違いないな、と若林も思った。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 他愛のない話です。 若林さんはもちろん間接キス目当てでございます。
じゃれる二人と、驚く新田くんが書きたかったので、すみません。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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