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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
責任はとる(1)
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
つづきます。





「責任はとる」
昨夜の事実を再認識させるような言葉に、岬が肩を震わせる。
「それでも許せないか?」
岬は、涙の跡の残る顔で俺を見返す。

 嫌われてはいないと思っていた。あんなに抗われるとは思わなかった。俺の腕に残る、深い爪の跡。
途方に暮れて、心にもない言葉を連ねる。
「どうすれば良い?」

 俺はただお前が好きなだけだ。


 いつものように、試合の録画を見ている内に、岬は俺の隣で眠ってしまった。肩に、暖かい重みがかかる。
 柔らかい髪が、ごく近くで香る。
 寝息すら甘く聞こえた。

 そんな安心したような寝顔を預けられる俺の立場になってみろ。

・・もう・・・駄目だ。

「からかわないで」
眠る岬をベッドに運んだ。逃げられないように抱き締めて、口づけたところで、岬は目を覚ました。そして、色をなして叫ぶ。
「俺は本気だ」
肘を立てて抗う岬の腕を押さえる。二度目のキスは、無理矢理奪った。
 細い手首を掴む。体を絡めるようにして、押さえ込んだ。二人分の負荷にベッドが軋む。

 大切にしたいはずが、何故こうして泣かせているのか、傷つけているのか。
 自問しながらも、弾けた想いは止まらなかった。苦痛に顔を歪めていても、目の前にいるのは、ずっと想ってきた岬で。誰も触れたことのない、真っ白な身体。力を入れたら、折れそうな手首。未だ男に成り切らない細い腰。
「いや・・だ」
俺の家に泊まったり、二人で遊びに行くことも当たり前になっていた。
 ニューイヤーにキスをした時も、岬は普通に笑っていたのに。
 押さえたままの岬の手には、跡がついた。


「別に何もしてほしくない」
岬は冷たく言い払い、布団に潜ってしまった。

「ここ、水置いておくから」
サイドテーブルに水を置いて、部屋を出た。

 岬はずっと泣いていた。

(つづく)


拍手ありがとうございます。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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