※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 今日はパラレルです。 1
ツバサが連れて来たという魔法使いを見て、首を傾げた。ツバサは、見かけも言動も考え方も声も幼いが、勇者としての能力は高い。 「ワカバヤシくーん、ミサキくんって言うんだよ。父さんが連れて来てくれた、魔法使い」 ツバサの父親も有名な勇者だった。ツバサに跡を譲ってからは、船乗りになっていると聞いている。その父親が探して来たのなら、間違いはあるまいが。 ツバサと背丈は変わらないのに、ツバサより華奢な感じがする。細い手足は白くて、俺が触れたら簡単に折れそうだ。その上の顔なんか、本当に絵に描いたかのように整っていて、繊細で、まるで女の子じゃないか。 「はじめまして、ワカバヤシくん。君のことはツバサくんから聞いているよ」 向けてきた笑顔も本当に可愛いが・・・俺達が戦うのは魔物なんだぞ?そんなので、戦えるのか? 「ミサキくんって、凄いんだよ。さっき腕を見せてもらったけど、感激したよ!」 「ツバサくん」 ツバサの賞賛をくすぐったそうな顔で聞くミサキ。俺はそんなに甘くはないぞ。・・・腕のない奴を死なせてしまう訳にはいかないから。 「じゃあ、俺にも自慢の腕を見せてくれよ」 愛用の槍を繰り出す。無論、本気ではなかったが、それを止めたのはツバサだった。ツバサの盾が鋭い音を立てて、俺の槍を弾く。 「ワカバヤシくんっ!」 ツバサには、俺の気持ちは分からないかも知れない。未熟な奴を連れて行って、ケガをさせたことを、俺は一生悔いなければならないのだ。 「・・・」 ミサキが何を言ったのか分からない。ただ、次の瞬間、俺は光の球に弾き返されていた。 「なかなかの歓迎をありがとう。僕だって、自信がなかったら、ここまで来ないよ」 ツバサが俺を止めた瞬間に、呪文を詠唱していたらしい。確かに、なかなかの反射神経だ。そして、物言いが気に入った。こいつは、俺と同じ考え方らしい。 「さあ、二人とも行こう」 「ああ」 「うん」 ツバサに促されて、俺とミサキは後に続く。ふと、ミサキを見た。まっすぐにツバサを追っている顔に、少し苛立った。
一緒に来るのなら、手加減はしない。
必ず、振り向かせてやる、と心に決めた。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 今回もキリ番の連絡を頂けず。次は85000です。
以下、拍手お礼:
まひまひ様、いつもありがとうございます。 今回の若島津くんは役得ですよね。でも、その前に、大変そうですけど・・・。 新田くんのしつけ、とか・・・。
あまね様、いつもありがとうございます。 可愛かったと言っていただけて嬉しいです♪
min様、いつもありがとうございます。 うちは量だけはたくさんあるので、自分でも把握していません♪剣道の話は目次の「リクエスト」の項目の中にあったはずです。(あやふや) 原作のトビラ絵で、若林くんが着物で剣を持っている絵があり、それがとてもかっこよかったのです。 原作を追っていなくても、楽しんでもらえるようなお話を書きたいですので、分かりにくかったらおっしゃってくださいね。
なお様、いつもありがとうございます。 申告ありがとうございました。80000の申告がなかったので、よろしければ、何かリクエストをしてやってください。 たいしたことはありませんが、絵でも構いませんし・・・。 若島津くんはおそらく聞き上手だと思います。あの新田くんも、きっと若島津くんには敵わないだろうな・・・と思っていたのですが、好き放題でした。そうやってかき混ぜる人にペースを乱される岬くん、も面白いと思ったのですが、うまく書けているかどうか。そこをご指摘くださったのはさすがはなお様。ありがとうございました。
拍手のみの方もありがとうございました。励みになります。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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