※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 ハンブルクに来た岬と出かけた途端、急に雨が降って来た。近くを見渡しても、屋根がある訳ではない。店先の、あるかないかの庇の下に逃げ込む。 「折りたたみならあるけど・・・」 さすがに岬は用意が良い。だが、広げた傘は小さくて、とても二人は入れそうにない。 「岬が使えよ」 当然の権利だ。だが、岬の意見は違う。 「君はキーパーなんだから肩冷やしちゃだめ」 それはそうなんだが。だが、岬を冷たい目に合わせるのは、言語道断だった。 「お前こそ、足冷やすのまずいだろ」 「・・それはそうかも」 譲り合っても埒があきそうにないので、黙って岬の肩を抱き寄せる。 「こうしたら二人入れるだろ」 「ちょっと、若林くん!」 岬が慌てるのも無理ない。傘には入れたものの、相合い傘というには、かなり密着した状態になっている。 「じゃあ、態勢を変えるか?俺が抱き上げるから・・・」 「・・・今のままで良い」 恥ずかしそうに、肩を竦める岬に合わせて、少し腰を落とした。目線の高さが揃う。 「こうしても気付かれないしな」 少しだけ触れた唇は、ひんやりしていた。 「寒くないか?」 「・・・今、あったまったよ」 頬を僅かに染めて、岬が恥ずかしそうに微笑む。寒くないように、岬の肩を抱きながら、雨の日も悪くないと思った。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 あまりラブラブにならず。すみません。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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