※三次創作です。女性向け表現を含みます。関係者には、どうかご内密に。 「ハアハアゼイゼイ、あいつらどこへ行きやがった?」 「日向くん、これくらいで虫の息じゃ、超超サンバの翼くんには勝てないよ」 息一つ乱さぬ三杉を日向はにらみつけた。三杉はイシザキ隊の担ぐみこしに座り、目立つことこの上ない。 「イシザキ達をこき使うとはどういうことだよ」 イシザキは、ボール結社に襲われたのを三杉に救われ、リハビリの結果人間に戻ったという波瀾万丈の経歴を持つ、けとばしマンの可愛いマスコットである。そして、人間に戻した三杉によって人数を増やされて、今に至っている。 「彼らを連れて来たのは、司令がドリブルーンを使ってもすぐに追跡するためだよ」 イシザキ隊は、生演奏をモットーとするため、ドリブルーンを追い掛けて歌い続けるという性質を持つ。その後を更に追えば、高速飛行形態ドリブルーンも追跡できるというのが三杉の論理であるが。 「そんなもん、尾行してんのがバレバレじゃねえか!」 鋭いツッコミを放っていた日向だったが、目の前の光景に言葉を失う。 「どうしたんですか、キャプテン!顔色が悪いですよ」 どこで見ていたのかというくらい、素早く駆け寄る若島津に、日向は苦しげな顔を向ける。この色黒のけとばしブラック日向の顔色が分かるのは、この世でたった一人若島津くらいのものだろう。 「俺はあの宝石の輝きってもんが苦手なんだっ」 日向なら有り得ると納得の声が上がる中、三杉は集音器のボリュームを上げた。 「これならどうだ?」 「わあ、素敵ですね。良いんじゃないですか」 「じゃあ、これにしよう」 「高いけど、大丈夫ですか?」 「任せておけ」 「わ?っ!」 宝石恐怖症をあいまって、いっそう大声で叫ぶ日向に、三杉参謀は氷点下の笑顔を向ける。 「君達はどうあっても僕に発作を起こさせたいようだね」 セイントVの氷河の技にも負けぬ絶対零度の風を微笑みで起こしながら、三杉参謀の指差す先には。 「見たまえ、岬くんの幸せそうな表情を」 宝石店から若林司令と出て来る岬の姿があった。 「来週が楽しみだな」 「みんなには内緒ですよ」 「分かってるさ」 岬の肩に手をまわす若林司令と、微笑みを返す岬と。 「岬!お前はお宮なのか!」 「日向さん、金持ちを毛嫌いするのは分かりますが、いまどき『金色夜叉』はどうかと思います」 拒絶反応は脳にまでまわったらしい。賢いことを言った直後に爆発した日向に、熱さに弱い松山が慌てて松山ブリザードで鎮火をするが、その方向はあさってを向いている。熱さでやられるまで、松山とて放心状態だったのだから仕方がない。 「日向くん、俺も燃えてるよ!」 「燃えんで良い!お前もバケツ運べ!」 若島津に渡されたバケツを、翼は迷わず蹴った。 「うん、分かった!それ日向くん!ドライブシュートだ!」 水は日向にかかったものの、バケツごとくらって、日向は倒された。 「・・・ナイスパス、翼」 若島津は嫌そうに声をかけた。バケツだろうが何だろうが、蹴れるものは何でも蹴ってしまう翼である。 「熱ィ!松山ブリザードォ!」 そして、命に関わる前に松山は鎮火を終えた。
(つづく)
私のフォルダはひどいことになっています。 書き終わった話は既にフォルダに整理しているのですが、 書きかけの話はその辺に保管。 「その特集ってどうなの」「甘い大人」「フランダースの犬」「甘いプリン」 「白浪殿様」「架空の伝説」「800km」 実際にどれだけちゃんと終わらせるか分かりませんが、 変なタイトルばかり。人に見られたくないものの一つです。 たぶん、アップする時には、もう少しマシなタイトルにしたいのですが・・・ タイトルのセンス熱望中。
ちなみに、「甘い」の一作目「甘い玉子焼」はクレスリウム王国様にて 掲載いただきました。興味ある方は是非。 苦情のみこちらで受け付けております。 コメントかメールアドレスまでお願いします。
from past log<2008.11.13>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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