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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
キックDEデート(3)
※三次創作です。女性向け表現を含みます。関係者には、どうかご内密に。
「ハアハアゼイゼイ、あいつらどこへ行きやがった?」
「日向くん、これくらいで虫の息じゃ、超超サンバの翼くんには勝てないよ」
息一つ乱さぬ三杉を日向はにらみつけた。三杉はイシザキ隊の担ぐみこしに座り、目立つことこの上ない。
「イシザキ達をこき使うとはどういうことだよ」
イシザキは、ボール結社に襲われたのを三杉に救われ、リハビリの結果人間に戻ったという波瀾万丈の経歴を持つ、けとばしマンの可愛いマスコットである。そして、人間に戻した三杉によって人数を増やされて、今に至っている。
「彼らを連れて来たのは、司令がドリブルーンを使ってもすぐに追跡するためだよ」
イシザキ隊は、生演奏をモットーとするため、ドリブルーンを追い掛けて歌い続けるという性質を持つ。その後を更に追えば、高速飛行形態ドリブルーンも追跡できるというのが三杉の論理であるが。
「そんなもん、尾行してんのがバレバレじゃねえか!」
鋭いツッコミを放っていた日向だったが、目の前の光景に言葉を失う。
「どうしたんですか、キャプテン!顔色が悪いですよ」
どこで見ていたのかというくらい、素早く駆け寄る若島津に、日向は苦しげな顔を向ける。この色黒のけとばしブラック日向の顔色が分かるのは、この世でたった一人若島津くらいのものだろう。
「俺はあの宝石の輝きってもんが苦手なんだっ」
日向なら有り得ると納得の声が上がる中、三杉は集音器のボリュームを上げた。
「これならどうだ?」
「わあ、素敵ですね。良いんじゃないですか」
「じゃあ、これにしよう」
「高いけど、大丈夫ですか?」
「任せておけ」
「わ?っ!」
宝石恐怖症をあいまって、いっそう大声で叫ぶ日向に、三杉参謀は氷点下の笑顔を向ける。
「君達はどうあっても僕に発作を起こさせたいようだね」
セイントVの氷河の技にも負けぬ絶対零度の風を微笑みで起こしながら、三杉参謀の指差す先には。
「見たまえ、岬くんの幸せそうな表情を」
宝石店から若林司令と出て来る岬の姿があった。
「来週が楽しみだな」
「みんなには内緒ですよ」
「分かってるさ」
岬の肩に手をまわす若林司令と、微笑みを返す岬と。
「岬!お前はお宮なのか!」
「日向さん、金持ちを毛嫌いするのは分かりますが、いまどき『金色夜叉』はどうかと思います」
拒絶反応は脳にまでまわったらしい。賢いことを言った直後に爆発した日向に、熱さに弱い松山が慌てて松山ブリザードで鎮火をするが、その方向はあさってを向いている。熱さでやられるまで、松山とて放心状態だったのだから仕方がない。
「日向くん、俺も燃えてるよ!」
「燃えんで良い!お前もバケツ運べ!」
若島津に渡されたバケツを、翼は迷わず蹴った。
「うん、分かった!それ日向くん!ドライブシュートだ!」
水は日向にかかったものの、バケツごとくらって、日向は倒された。
「・・・ナイスパス、翼」
若島津は嫌そうに声をかけた。バケツだろうが何だろうが、蹴れるものは何でも蹴ってしまう翼である。
「熱ィ!松山ブリザードォ!」
そして、命に関わる前に松山は鎮火を終えた。

(つづく)


私のフォルダはひどいことになっています。
書き終わった話は既にフォルダに整理しているのですが、
書きかけの話はその辺に保管。
「その特集ってどうなの」「甘い大人」「フランダースの犬」「甘いプリン」
「白浪殿様」「架空の伝説」「800km」
実際にどれだけちゃんと終わらせるか分かりませんが、
変なタイトルばかり。人に見られたくないものの一つです。
たぶん、アップする時には、もう少しマシなタイトルにしたいのですが・・・
タイトルのセンス熱望中。

ちなみに、「甘い」の一作目「甘い玉子焼」はクレスリウム王国様にて
掲載いただきました。興味ある方は是非。
苦情のみこちらで受け付けております。
コメントかメールアドレスまでお願いします。

from past log<2008.11.13>
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