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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
タイムマシーンで
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

 珍しく、二人でテレビの映画を見た。青春ものらしかったけど、サッカーシーンが合成くさくて、散々笑っていたら、いつのまにか悲しいシーンになっていた。チームのキャプテンは不治の病を抱えていた。
「若林くん、もし僕が死んだら、どうする?」
その選手が僕と同じMFだったこともある。キャプテンを失った仲間達が悲しむ姿を見ながら、ふと思った。
「そうだな・・・とりあえず、何としてでも生き返らせるかな」
若林くんは、妙に力強く言った。・・・確かに、全然違和感はない。何としてでも、そうするだろう、と思ってしまう。
「もし駄目なら、タイムマシーンを作らせて、生きているお前を掻っ攫って来るな」
「物騒だね・・・」
若林くんらしいけど。
「だって、お前がいないとな・・・」
若林くんはそう言って、僕を後ろから抱く。
「岬は?俺が死んだらどうする?」
包まれた背中が暖かい。耳にかかる息に、まわされた腕に、落ち着かない。もし、これがなくなったら。
「旅に出るかな・・・」
「はあ?」
若林くんは不思議そうに聞き返したけれど。若林くんがいなくなったら、僕は世界を回ると思う。君のいた場所、知らない場所。
 立て篭もっていた僕の心に君が忍び込んだ時から、きっと僕の心には穴が開いたまま。
 だから、もし君がいなくなったら、心の中に空いた穴を埋めるすべも知らずに、自分の居場所を探す気がしてならない。
「ロマンチストだな、岬は」
「君こそ。タイムマシーンとかって」
僕を抱く腕に、腕をまわす。ギュッと両腕を抱きしめた僕に、若林くんはそっと顔を寄せる。髪の毛が触れ合う。少しくすぐったいのに、笑えないよ。
「お前残してはいなくなれないな」
若林くんは誓ってくれた。でもかえって寂しくなって、与えられたぬくもりに、しがみついた。
 少しだけ、涙目になったけど、ちょうど良いシーンだったテレビのせいにした。


(おわり)

拍手ありがとうございます。
以前貸して頂いた、お亡くなりネタ同人誌とか、手持ちのお亡くなりネタ同人誌とか、他のサッカーマンガとかをごった煮てみました。一応、ワールドユースより前設定。
いざとなれば、規格外の三杉様に頼ったり、若島津くんの降霊術に頼ってでも復活して下さい。(これも某同人誌のネタだった)

拍手お礼:
さくら様、いつもありがとうございます。
エロいというお言葉嬉しいです。勝手に褒め言葉と解釈させて頂きます。


拍手のみの方もありがとうございます。励みになります。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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