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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
「枷」裏
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
長らく拍手文に置いていた「枷」裏です。
いつもより少しだけ大人なので、ご注意下さい。

「枷」の設定を使用。


 岬をソファーに押し倒して、見下ろした。
 合宿所で見た時はあんなに苛立ったのに、丈の短いズボンは岬によく似合っている。
「あ・・っ」
急に足に触れられて、岬はびくっと体を震わせた。
「な、何?」
ふくらはぎを撫でると、岬は戸惑ったように俺を見上げた。
「似合うな、と思って」
「本当に?」
「ああ」
反町の見立てもなかなかだと思う。
 買ったものを無駄にすることなく、似合う相手を見つけられたのだから。
 こうして見ると、岬のすらりとした足が引き立っているし、上の白いパーカーもよく似合っていて、岬は気を悪くするかも知れないが、可愛い。
「・・・気に食わないのかと思ってた」
「そりゃ、合宿所では、な」
触れることも許されない。目を合わせれば触れたくなるし、触れれば、抱き締めたくなってしまう。
 石崎のように、始終ジャージで過ごしてくれ、とさえ思うが、ジャージを着ていても、お風呂上りの岬ときたら、思いの他色っぽくて、つい目を奪われてしまう。
「若島津が勧めてくれて、穿いて来たんだよ」
うーん、若島津は実によく分かってくれているな。
「そうだな、二人の時なら、半ズボンでも良いぞ」
つま先に触れ、踵をたどり、するすると足を撫でると、岬は赤くなった顔を伏せた。
 恥ずかしそうな様子には何とも色気があって、俺の目を釘付けにする。
 フィールドを駆け回るときには、もっと短いのを着けていたりするのに、これくらいで恥ずかしがる辺り、実に可愛らしい。
 ・・・こんなに恥ずかしがってくれて可愛いのなら、二人きりの時には、本当に半ズボンを用意しようかと思った。
「何言ってるのさ」
岬は掴まれた手を振り解こうとするが、それを更に押さえて岬の耳に唇を寄せる。
「可愛いぜ」
耳元に囁かれて、岬は赤くなった顔を隠そうとする。
「もう、やめてよ。もう可愛くなんかないよ」
耳たぶを噛まれて、岬はくすぐったそうに身をよじる。

 岬の弱いところは知り尽くしている。何年もこうやって、知っていった。開発していった。
「そうやって反応するところが可愛いんだろ」
岬のことは随分昔から知っているし、他の相手に見せない顔まで知っているが、翼と一緒ではないグラウンドに立つ岬、を見るのは実は初めてだった。
 チームの中核として意見を言い、周囲に頼りにされている様子もさまになっていて、俺の知らない、岬の高校時代や所属チームでの戦いも窺えた。
 きりり、と唇を結び、凛と姿勢をただす岬はきれいだと思う。
 グラウンドでのプレーは華麗で、それでいて堅実で信頼がおける。
 おとなしげな容姿に似合わず、熱い魂と強い心の持ち主で、瞳は優しさと知性に溢れている。そんな岬は誰からも慕われている。
 確かに、気が抜けないのは分かる。それでも、俺と二人の時には気を許して、くつろいでくれれば良い。

 むしろ、俺だけにしか見せない顔で、いてほしい。

「何言ってるのさ・・・」
口では反発しながら、岬の眼差しはそうではない。
 くすぐったそうに目を細めて、岬は俺に微笑みかけた。
「・・・もう、君ってば、黙ってたらかっこいいって言われてるのに」
ため息まじりに言いながらも、岬は俺の口付けに応えた。
 久しぶりに触れた、柔らかい唇の感触に、背筋がぞくっとした。
 岬の頭を抱えるようにして、もう一度繰り返す。
 深く浅く、何度も味わう内に、渇望が強くなる。

 なぜ、今まで離れていられた?

「岬、もう一回良い?」
「ぅ・・ん・・・」
小さく頷く岬に、また唇を重ねる。口付けを交わすごとに、また愛しさがこみ上げてくる。せっかく着て来てくれたパーカーをたくし上げ、薄いシャツ越しに、岬の体に触れる。
 岬はびくっと反応して、俺の服を掴んだ。
 その仕草は存外に可愛くて、どきっとした。

 唇で首筋をたどっていく。のけぞった白い首筋は、それだけで欲望を駆り立てられる。
 岬が無防備な姿を見せるのは、俺の前だけ。
 腹も、胸も、岬の肌は本当に白い。合宿中でなければ、つい愛撫の跡をつけたくなってしまう位、きれいだ。
 いっそつけてしまおうか、と思わないでもない。
 そうして、誰も触れられないようにできたら、どんなに良いだろう。
 フィールドで羽ばたく姿も、三杉と智謀をめぐらす姿も、いきいきと指示を出している姿も好きなのに、誰かが岬と言葉をかわし、笑顔を交わす度に、胸が締め付けられる。我ながら嫉妬深いものだと思わないでもない。
「気持ち良いか?」
「うん・・・若林くんは?」
眉根を寄せ、額に汗を浮かべながら、岬は髪を揺らす。
 合わさっていない唇は、俺が抱き締める度に、甘い声を漏らす。
「そんな声・・・出すなよ」
背筋に甘い刺激が走る。そういう行為自体も好きな方だが、好きな相手と肌を合わせるのは特別だと思う。
 悦ぶ様子に嬉しくなり、それだけで快感が引き出されるようにすら思う。
「若林くんこそ・・・」
岬の吐息に煽られて、俺の息も荒くなっていく。
 淡く染まった肌に、しっとりと汗を浮かせて、岬は切なそうに俺を見る。

 こんな顔、他の奴に見せてくれるなよ。

「岬、お前だけだ」
こんなに愛するのも。愛してしまうのも。たまらなくなって、また抱き締めた。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
はい、書いた時には、裏決定!だったのですが・・・こうして見ると、大丈夫です。まあ、今まで拍手に置いた物、からするとちょうど平均、ですね。(しばらくはIF連作なので)

昨日は遅くなってしまって、更新どころではありませんでした。(今日も昼まで寝てしまうし)
余裕があれば、今日の夜も更新します。無理だったら、すみません。


以下拍手お礼:
さくら様、いつもありがとうございます。
他の姿、が想像できなかったのです。元の場所で耐えている姿を想像するのは辛くて、ついこうなりました。

介護ネタには驚きました。まあ、長く一緒にいるとそこに至るのでしょうが・・・。切ないですね。


拍手のみの方もありがとうございました。励みになります。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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