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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
プロローグ・・・のはず
※3次創作です。苦手な方はご注意下さい。

今日はけとばしマンのパロディを。ただし、今回はBLにするつもりなので、長期化しそうです。
差し当たって、プロローグだけしか書けていませんが・・・今回は拍手文告知だと思って下さい。
 けとばしマンの一員、けとばしピンクこと岬は、普段は司令本部である若林邸に住んでいる。フランスは遠いので、緊急時に駆け付けられない為であり、フランスには時々帰る程度である。
 何しろ、躾の厳しいらしい若林司令がお小遣いをくれないから、そう頻繁にも帰れないのである。
 今回も、放浪の父親が放置した家を片付け、荷物を用意し、パリ支部で用事を済ませたところで、ピエールに出くわした。
 ピエールは岬がけとばしマンだと知っている数少ない一人である。

「ミサキ、どこに行く」
「あ、ピエール。これから若林くん家に戻るところ」
いつものように、ニコニコと岬は微笑む。ほとんどのものを改心させてしまう、世紀末とは相容れない人物、それが岬である。
 だが、その天使の微笑みも、岬自身に対する思慕に対しては無力である。
 ユニフォームを着ていても、紅をさすこともなく、美少女に見えてしまう岬である。
 その笑顔があまりにも清浄な上、ガード状態の仲間が仲間な為、口説くことさえ出来ずに、泣き寝入りしているサッカー少年は全国に少なくない。
 しかし、ピエールは情熱的なフランス人であった。ましてや、ここはフランス。愛のお膝元である。ここで口説かなければ、将軍の名がすたる。
「ミサキ、行かないでくれ」
岬の手に、どこから出したのか不明のバラを握らせる。
「でも、けとばしマンの仕事に行かないと」
「本当に、仕事なのか?」
「え?」
サラサラの髪に、見つめ返してくる大きな瞳。ピエール自身、対戦したことがなければ、とても実力ある選手だとは思えない。
「だって、放っておくと、日向くんと松山くんはケンカするし、若島津くんは暴走するし、参謀はろくなことしないし・・・」
それはけとばしマンの仕事なのか?と突っ込むべきところであるが、今日のピエールは少し違う。
「ワカバヤシにイヤラシイことをされているんじゃないか?」
「は?」
こんな可愛い子と一つ屋根の下にいて、口説かないバカがいるとは、ピエールに思えない。
【ボール戦隊検閲】なことをされていないか、心配で!」
若林と岬には、とにかく噂が付きまとっていた。二人で会っていたとか、一緒に試合観戦していたとか。
 その噂を否定していたピエールであるが、岬が若林の家に住み始めたとなっては、冷静ではいられなかった。
「ピエールのばかっ!!」
特級の改心波を浴びせられ、ピエールはよろめいた。数歩退いたところを、岬がつかまえる。
「第一、若林くん家には、けとばしブルー、松山くんも住んでるんだよ!」
北海道在住の松山も、岬と同じく緊急時の召集に間に合わないという理由で、若林邸に下宿していた。家族が心配するため、岬よりもこまめに帰るものの、月の大半は若林邸にいる。
「悪いが、俺にはミサキ以外の日本人は認識できない」
本当に悪びれることなく、ピエールは堂々と断言する。岬なら、離れていても分かるのに。
「とにかく、僕は大丈夫だから」
だが、日常が日常なせいで、岬はその程度のことでは動じなくなっていた。いつものように微笑んで、会釈をして、踵を返す。

 俺には、改心波は効かないらしい。それどころか。別れ際の岬の笑顔が目に焼き付いて離れない。その晩ピエールは、更に辛い夜を過ごした。

 それが、ボール戦隊の存亡を揺るがす事態の始まりとは誰も思わずに。

(おわり)

拍手ありがとうございます。

いつものけとばしマンじゃないのを書きたかったので。本当はけとばしマンのピエールはアニメ映画バージョンなので、随分違うのですが。
この更新終わってからと明日の更新まで、1日限定拍手やります。本文中の【】からどうぞ。
本編の続きは、またそのうち。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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