※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 お腹も満たされたせいで、眠ってしまっていたみたいだ。見慣れぬ壁紙に、周囲を見渡し、若林くんの部屋だと気付いた。話している内に寝てしまったようで、テレビはスポーツのニュースを流している。そして、僕の膝には若林くんの顔がある。 先に、お皿を洗うって言ったら、くっつき足りないからって止められた。膝枕の体勢で、僕を押さえつけた若林くんも、そのまま眠ってしまったらしい。
・・・ファンが見たら泣くよ?
それくらいひどい駄々だった。若林くんは口元をほころばせながら、気持ち良さそうな寝息を立てている。膝の上の重みと温かさに、どうしてか涙が出そうになった。
安心してね。力を抜いても良いんだから。
守ってあげる、とまでは言うつもりはない。それはきっと若林くんのプライドを傷つけてしまう。それでも、僕の前ではくつろいでいて欲しいと思う。
寝息の度に、規則正しく髪が揺れる。真っ黒い髪を撫でた。起きている時はあんなに大きいのに、こうして静かに眠っている若林くんが、可愛く思えて仕方なかった。起こさないように、頭を撫でて、そっとキスした。
「こら、岬」 膝の上が震えた。目を開けた若林くんは、僕を咎めながらも笑っていた。 「・・・いつから起きてたの?」 「岬がいい子いい子してくれた時から」 途端に恥ずかしくなった。僕が強引に立ち上がると、押さえていた若林くんはソファーからずり落ちて、じゅうたんに墜落した。 「君って本当に懲りないんだから」 そう言いながら、元の場所に座った。そして、若林くんを助け起こした。 「あとちょっとだけだよ」 また寝てしまうかも知れないけれど。
豪華でも、凄くもないけれど、楽しい誕生日になって欲しい。 君の一年が幸せでありますように。
(おわり)
次は来週くらいに更新したいです・・・。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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