※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 一緒にいる時の若林くんは、時々恥ずかしいことを言う。 「キスして良いか?」 「いちいち聞かないでよ」 いつものことだと分かっていても、いちいち聞かれると恥ずかしいし、照れる。でも、唇を重ねると、心に点った火が熱くなる気がする。 「じゃあ、いちいち聞かないから、キスしてくれ」 「イヤ」 まして、僕からキスするなんてとんでもない。そんなことをしたら、心臓が爆発しちゃうんじゃないかと思う。目の前でこうしている時はともかく、ゴールマウスに立つ若林くんは本当に頼りになるし、後光さえ射して見える時がある。すごいGKだと思う。 ううん、こうして僕の前で気を抜いているのも、嫌いじゃない。僕だって、若林くんの前では、ドキドキするけど、安心して素のままでいられる。 でも、やっぱり恥ずかしいことは恥ずかしい。 「君って、どうしてそんなことばかり言うのさ」 わざと鋭い目つきを作り、睨み付けた僕を、若林くんは自然な動作で抱き寄せた。ボールは時々、若林くんのことが好きなのかと思う位、面白いように若林くんの胸に吸い込まれていくけれど、まるでそのボールになったような気分がした。 「岬にキスされたら、どんな気持ちか想像したら、たまらなくなった」 若林くんの胸を通して、話し声が僕の心に響く。優しい声は切なくて、落ち着かなくなってしまう。 「お前にキスするだけでも嬉しいのに、もしキスしてくれたらって思ったら、さ」 トクン、と胸が音を立てたような気がした。甘くて激しい痛みが胸をよぎる。
たまらなくなった。
若林くんを喜ばせたい。
「みさ・・・」
若林くんを見上げて、首に腕をまわした。背伸びをして、軽く触れた。
唇が触れたのは一瞬だったけれど、すごく緊張して、すごく気持ち良くて、すごく幸せだった。
その一瞬だけは。
その後、僕を襲ったものは、ものすごい恥ずかしさと照れと、興奮した様子の若林くんからのキスの嵐だった。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 風邪で頭がぼんやりです。メールも拍手お礼もたまりっぱなし!! すみません。明日両方ちゃんとします。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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