fc2ブログ
今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
キスして
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

 一緒にいる時の若林くんは、時々恥ずかしいことを言う。
「キスして良いか?」
「いちいち聞かないでよ」
いつものことだと分かっていても、いちいち聞かれると恥ずかしいし、照れる。でも、唇を重ねると、心に点った火が熱くなる気がする。
「じゃあ、いちいち聞かないから、キスしてくれ」
「イヤ」
まして、僕からキスするなんてとんでもない。そんなことをしたら、心臓が爆発しちゃうんじゃないかと思う。目の前でこうしている時はともかく、ゴールマウスに立つ若林くんは本当に頼りになるし、後光さえ射して見える時がある。すごいGKだと思う。
 ううん、こうして僕の前で気を抜いているのも、嫌いじゃない。僕だって、若林くんの前では、ドキドキするけど、安心して素のままでいられる。
 でも、やっぱり恥ずかしいことは恥ずかしい。
「君って、どうしてそんなことばかり言うのさ」
わざと鋭い目つきを作り、睨み付けた僕を、若林くんは自然な動作で抱き寄せた。ボールは時々、若林くんのことが好きなのかと思う位、面白いように若林くんの胸に吸い込まれていくけれど、まるでそのボールになったような気分がした。
「岬にキスされたら、どんな気持ちか想像したら、たまらなくなった」
若林くんの胸を通して、話し声が僕の心に響く。優しい声は切なくて、落ち着かなくなってしまう。
「お前にキスするだけでも嬉しいのに、もしキスしてくれたらって思ったら、さ」
トクン、と胸が音を立てたような気がした。甘くて激しい痛みが胸をよぎる。

 たまらなくなった。

 若林くんを喜ばせたい。

「みさ・・・」

 若林くんを見上げて、首に腕をまわした。背伸びをして、軽く触れた。

 唇が触れたのは一瞬だったけれど、すごく緊張して、すごく気持ち良くて、すごく幸せだった。

 その一瞬だけは。

 その後、僕を襲ったものは、ものすごい恥ずかしさと照れと、興奮した様子の若林くんからのキスの嵐だった。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
風邪で頭がぼんやりです。メールも拍手お礼もたまりっぱなし!!
すみません。明日両方ちゃんとします。
スポンサーサイト



テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
→http://sukinamono11.blog63.fc2.com/tb.php/596-a35ee147
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)