※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 立派な装束を身に着けた熊は相当に大きく、父親が怖がるのも無理はない、と岬は思った。体が大きいだけでなく、品もあり、また二つの茶色い目には鋭い光が湛えられている。威厳に満ちた様子に気後れしてしまうのも無理はない。 「よく来たな。俺は若林だ」 その声が案外優しかったのこそ岬には意外だった。 「僕は岬と言います。こちらこそ、父を助けて頂いてすみません」 一先ず礼を言ってから、岬は顔を上げる。 「でもこの通り、僕は男ですし、嫁にはなれません」 「本当に男だったのか…俺は親父さんが断ってるのだとばかり…」 宣告した岬に、若林は驚いたように独りごちた。それでこのドレスか、と納得はいったものの、誤解していた若林が可愛く思えて、くすりと笑みを漏らした。誰もが見とれずにはいられないような微笑みに、若林も心を奪われる。 「約束は約束だ。お前にはこの城にいてもらう」 そう言って、若林は立ち上がった。巨躯をうまく操って、岬の椅子の側に立つ。 「でも、僕は・・・」 言いかけた岬の身体が持ち上がる。不意に抱き上げられたことに、岬は声を失う。 「お前は俺がもらったんだ」
(つづく)
拍手ありがとうございます。 お姫様抱っこは基本、ですよね??(2/21PC編集)
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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