※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 いきなり熱を出してしまった俺だったが、岬は何だかとても優しい。 「倒れるまで無理するなんて」 「お前と会うのが楽しみで、体調悪いの我慢してたんだ。すまない」 愚にもつかない言い訳だが、本当のことだから仕方ない。横になったまま頭を下げた俺に、岬は優しく微笑む。 「謝らなくても良いよ。・・・帰る前で良かった」 そう言って、俺を寝かした岬は、いそいそと看病を始めた。 「はい、リンゴ擦ったからどうぞ。これなら喉を通るんじゃないかな」 普段以上にかいがいしく世話を焼いてくれる岬に、嬉しくならない訳がない。高熱で苦しいのが嘘のように笑顔になってしまう。昔から憧れていた母さんの看病、ではないな。もっと初々しい感じだ。例えるなら・・・。 「何か新妻みたいだよな♪」 「えっ!?」 エプロンをつけて、手製のお粥を口に運んでくれていた岬が絶句する。見る間に、岬は赤くなり、染めた頬を困り顔で押さえた。普段岬が毅然としているだけに、その様子の可愛さといったらない。 「岬、俺のこと好きだろ?」 岬が優しいのに乗じて尋ねた。 「そ、そんなことないよ」 岬は、俺の額に濡れタオルを乗せた。勢いで乗せられたタオルに目隠しされてしまう。いつもなら、もっとうまくかわす岬の余裕のなさに、かえって岬の想いを実感した。 「もう、病人はおとなしく寝なさい」 岬は俺の布団を直すと部屋を出て行った。気付かれないようにタオルをずらし、岬をのぞき見た。頬を紅潮させ、照れた様子の岬は本当に可愛くて、苦しくないはずの胸までが締め付けられた。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 風邪期間は、こんなことを考えて過ごしていました。普段しっかり自己管理している二人が、寝込んでいるのは何だか可愛いです。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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