※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 昔のことをふと思い返した。
随分前、岬が遊びに来て、体調を崩したことがあった。 「具合が悪かったら、そう言えよ」 もし、手を握ったりしなければ、気がつかないところだった。 「ごめんね、かえって心配をかけて」 岬は弱々しくだが、笑ってみせる。 「・・・無理して笑うなよ」 柔らかそうな頬を赤く染め、大きな瞳は潤んでいる。そうでなくても、目が離せないのに、健気に微笑まれては、落ち着かない。 荒くなった息遣い、微かに開かれた花弁のような唇に、つい心惹かれてしまう。 「うん、ごめんね」 粥なんてものは作ったことがないので、スープと薬を飲ませた。横に付いている内に、岬は眠った。 隣で眠る岬を見守っていて、岬が無防備なことに驚いた。そして、岬がそれまで気を張っていたことに気付いた。だから、調子が悪いことも言い出せなかったのだろう。 「良いんだぞ、甘えて」 岬が、もっと甘えてくれたら良いのに、と思った。無防備にしている岬は驚く程小さくて、守ってやりたい、と痛感した。
思えば、意識し始めていたのだと思う。そして、特別な存在だと思い始めていた。
それ以来、過保護になった俺に、岬は度々困った顔をした。でも、どうしても守ってやりたい。その気持ちは膨れ上がっていった。
今もその気持ちは変わらない。自制心は強くなったが、岬に何かあろうものなら、きっと爆発してしまうに違いない。 だから、自分の身を大事にしろよ、岬。そうじゃなきゃ、いつでも掠いに行くからな。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 わざわざ前後編にする必要なかったです。でも、勢いが止まらず(笑)。 仕事は1日休みましたが、何とか回復しました。明日も頑張らないと。(PC編集2/11)
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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