※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 「この強情っぱり」 「分からず屋」 喧嘩の理由はささいなことだ。岬の為に用意したプレゼントは高価過ぎると拒否されたのだ。 「何でだ」 「今の僕じゃそんな高価なものに釣り合わないよ」 岬はそんなことを言う。俺はこの世のすべてのきれいなものを集めても良いと思っているのに。昔、吉原で花魁の為に、本人の重さ分の金を用意した男の話を聞いたことがあるが・・・俺にはその気持ちが分かる気がする。 でも、岬は困る、と言う。 「だって、そんなにしてもらったら、どう返して良いのか分からないもの」 優しい面立ちを戸惑いに曇らせて、岬は言う。そんなこと、気にする必要はないのに。 「じゃあ、いつなら良いんだ?」 少しだけ譲歩してやることにする。決して岬を困らせる為にプレゼントをする訳ではない。いつ、を逆手に取った切り返しは予想外だったらしく、岬は少し考えてから答えた。 「僕が自分でお金を稼ぐようになったら、かな」 ・・・そういう意味か。だが、俺は岬のプライドの高さは嫌いじゃない。 「じゃあ、これは投資な」 岬の掌を開いて、箱を置く。 「投資?」 「そう。お前を信じる俺を信じろよ」 岬がプロになるのは、そう遠くないことだろう。それなら、先渡しだと言えば、岬は断れまい。 「あ・・・ありがとう」 控え目に出されたままの岬の手に、箱をしっかりと握らせた。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 プレゼントの中身はご想像にお任せします。前に腕時計のプレゼントを書いた覚えがあるので・・・。 吉原の話は吉野太夫・・だったと思います。(1/29PC編集)
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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