※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 今年になって初めての雪が降った。道理で冷えるはずだと、白く曇った窓ガラスを見る。寒いから人恋しくなるのか、雪を見る度、色々なことを思い出す。 富良野で見た雪は、辺り一面を白く塗り潰し、寒いというよりも清々しく見えた。 富士山の冠雪はもう何度見たか分からない。神々しくて誇らしいのに、何故か物悲しい気持ちになる。 それから、ドイツで見た雪。若林くんの家で窓の外に見る雪は、何だか暖かそうに見えた。 「寒くないか?」 「うん、大丈夫だよ」 抱き寄せてくる腕は温かくて、寒さを感じる余裕なんかない。窓の外が寒いとは思わない位、守られた腕の中、眺めた雪は、まるで甘い綿菓子のよう。白い雪の花は暗い空を飾り、ほのかに照らした。
今見上げる雪は綺麗ではあるけれど、身体の芯にまで寒さが滲みる。
会いたいな。
小さな呟きは、雪の静けさに消えていった。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 数日前、これを書き始めた日、雪が降りました。 その前の日に、水たまりが凍っていた方がショックでしたけど。(PC編集1/18)
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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