※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 「今日の試合、参ったよ・・・」 開口一番の岬の言葉に、珍しいな、と思った。岬のJリーグの試合だ。勝った、とは聞いていたが、そんな言葉を聞かされるとは思わなかった。 「さすがに、井川さんは手ごわかったか?」 巨躯の割りに、素早い行動とさすがの判断力のDFを前に、さしもの岬も苦戦したかと思った。だが、岬の返答は意表をつくものだった。 「タケシがね・・・くすくす」 話の途中で岬が笑い出すなんて珍しい。思い出し笑いを何とか収めながらも、岬は苦しそうだ。 「タケシ・・・って、あの沢田か?日向のところの?」 「そう。沢田タケシ。あの子がね」 また笑い出した。この分だと、時間がかかりそうだと思いながらも、岬の笑い声が聞けるのは悪くない。楽しそうな、明るい笑い声はやっぱり可愛いな、と思う。 「サッカーカットにして来たんだよ」 「サッカーカット?」 「そう、頭がサッカーボールなの・・・くすくす」 我慢できなくなったのか、岬はまた途中で笑い始めた。仕方なく、想像してみる。あの丸顔で、頭がサッカーボール。・・・確かに、想像するだに面白い。 「もう、試合中我慢するのが大変だったよ」 「よく我慢したな。俺なら、転倒したところをボールと間違えて蹴っちまいそうだ」 「それ、わざとだよね」 くすくすと賑やかに笑い声を響かせて、岬は笑う。岬はそうアガる方ではないが、その分だとまったく緊張はなかったと思われる。 「でも、岬のことだから、良い試合は出来たんだろう?」 「うん・・・おかげさまで。良かったら、DVD送るよ」 岬がDVDを送ってくれたことなんてない。おそらく、その沢田の頭を見せたいのだろう、と推測して、でもいいや、と思った。岬の試合なら、見たい。 「ああ、ありがとう。楽しみにしてるな」 「うん。きっと楽しいよ・・・くすくす」 岬の笑い声をたっぷり聞けた電話は、それだけで楽しいものだった。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 昔アップしたつもりが、上がっていなかったので、上げ直しを。 サッカーカット。すごいです。 負けたら恥だ、と思っていそう、と私は推測しましたが、笑ってしまう、というご意見を頂きましたので、書いてみました。こんなに笑っている岬くんって初めて書いた気がします。
以下、拍手お礼。 銀月星夢様、いつもありがとうございます。 新婚話書いてみました。あまりイチャイチャにはなりませんでしたが、夫婦な感じにはなったかと。 名前はどうしたものでしょうね。でも、何年たっても新婚感覚で、まだ名前呼びしていそうな二人が好きです。 機会があれば、また書きます。次はもう少しイチャイチャになるよう精進します!
拍手のみの方もありがとうございます。励みになります。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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