fc2ブログ
今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
753
落書きです。
753.jpg
「でも、若林くんったら傷だらけだね」
威容を感じさせる羽織袴なのに、顔の傷が目立つ写真はかえって可愛らしく思えて、岬はニコニコ笑った。
「ああ。毎日ボールを追い掛けてたからな」
五歳の若林がボールを追う様を想像して、岬は顔を綻ばせる。
「男の勲章って言うもんね」
「その割に、岬には傷ってないよな」
若林の記憶に残る額の傷も、今ではほとんど残っていない。それだけに、足の傷は一層目立って痛々しい。
「そうでもないよ」
「いや、傷ひとつないきれいな肌だ」
全身をくまなく知っている。けがれない玉の肌に、触れるだけでも背徳感を覚えた。大事そうに触れられて、岬は困ったようにまた写真に目を向ける。
「この可愛い子が、君みたいになっちやうんだもんな」
「健やかに育ってくれてありがとうってことか?」
抱きしめる腕に、岬は微笑みながら頷いた。

(おわり)


拍手ありがとうございます。
先日「七五三」を書いたら描きたくなってしまいました。
五歳くらいにするつもりが、老けました。ごめんね、若林くん。
スポンサーサイト



テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
→http://sukinamono11.blog63.fc2.com/tb.php/491-12bbcea0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)