※二次創作で、女性向け表現を含みます(?)ご注意下さい。
昨日の続きです。今日が最終。 みかん組に戻った若林源三は大好きなサッカーの後、岬太郎くんが来るのを待っていました。岬太郎くんもサッカーの時間が楽しみなので、終わるまで待ってほしいと言っていたのです。 それからすぐに岬太郎くんはみかん組に現れました。岬太郎くんは、みかん組のゆかり先生に若林源三くんのお願いを話して、ちょっとみかん組に行くお許しをもらってきたのでした。ゆかり先生はおゆうぎや歌は楽しめば良いという主義なので、今まで特に何も言わなかったのですが、若林源三くんの悩みを知って、なるほど、と思いました。そして、この小さなお兄ちゃんの活躍も楽しみでした。
「こんにちは。みかんぐみさん。ぼくは、ほしぐみのみさきたろうです」 やって来た岬太郎くんのご挨拶に、みかん組のみんなは口をぽかん。よく知らないお兄ちゃんに大興奮です。 「きょうは、みんながせいかつはっぴょうかいでうたううたを、おしえてもらいにきました」 そう言うと、岬太郎くんは若林源三くんのところまで歩いて行きました。 「わかばやしげんぞうくん、おしえてくれる?」 岬太郎くんのお願いに、若林源三くんは歌い出しました。年少さんとは思えない程しっかり歌います。 「うん、よくわかったよ。じゃあ、こっちのれつのおともだちだけでおしえて?」 岬太郎くんは若林源三くんのいる列に言いました。その列の子達は若林源三くんと仲良しの子達で、若林源三くんが上手に歌ったのを見ていたので、ちゃんと合わせて歌いました。すぐ寝てしまう高杉真吾くんも、すぐ飽きてしまう井沢守くんもちゃんと歌いましたし、いつも泣いている森崎勇三くんも今日は泣きませんでした。すぐに隅に行きたがる滝一くんも、すぐふらふらする来生くんも上手に歌いました。 「うわあ、みんなぴったりあって、じょうずだね。じゃあ、つぎはこっちのれつのおともだちがおしえて」 隣の列の子達は、向こうが誉められたのが悔しくてなりません。大空翼くん、石崎了くん、浦辺反次くんと負けず嫌いが揃っています。 いっせいので、とみんなで様子を見ながら歌い始めました。暴走しがちな大空翼くんのところに行って、岬太郎くんは手をつなぎました。そして、曲の節ごとに手を振ります。 その甲斐あって、こちらもなかなかうまく歌えたところで、岬太郎くんが言いました。 「みんなじょうずだね。ぼくもこのおうたおぼえたよ。わかばやしげんぞうくん、いっしょにうたって」 岬太郎くんの言葉に、若林源三くんが頷いて、二人で歌いました。岬太郎くんは若林源三に合わせて歌います。 若林源三くんは、一緒に歌いながら、岬太郎くんがあんまり上手で優しく合わせてくれるので、嬉しくなりました。一緒に歌っているうちに、どんどん上手になってくるのが分かります。 「じゃあ、みんなでうたってくれる?」 岬太郎くんが言うとみんなが合わせてきました。それは若林源三くんが聞いたこともないほど、上手なお歌でした。 「じょうずだったね。こんどは、おどりをみせてね。じゃあ」 岬太郎くんはにこにこ笑って、ほし組に帰って行きました。残されたみかん組のみんなは、ほっぺたが真っ赤です。 「じょうずにうたえたね」 顔を赤くした森崎有三くんがにこにこ笑っています。今日は泣かないで歌えましたから。 「ゆかりせんせい、おれたちもやればできるんだぜ」 石崎了くんが、生意気を言って、ゆかり先生にぐりぐりされました。こちらはいつもどおりのようです。 「おれ、あのおにいちゃんだいすき!かわいいし!」 大空翼くんの言葉に、若林源三くんはどうしてかはわかりませんが、むっとしました。それでも、岬太郎、の名前は若林源三くんの心に刻み込まれました。 でも、若林源三くんと大空翼くんの二人には残念ながら、岬太郎くんは生活発表会を待たずに、すぐ引越してしまいました。
それから数年後、南葛市に戻って来た岬太郎くんは、サッカー部の後輩、大空翼くんと若林源三くんに追いかけまわされるのですが、それはまた別の話になります。
(おわり)
あの・・・すみません。甘さ控えめ微糖、になってしまいました。 でも、岬くんはお願い上手、を特に描きたかったので、自分は満足です。 お勧めとしては、みかん組の雰囲気でも楽しんで頂ければ。 ちなみに 「若林源三くんは生活発表会でほし組さんのプログラムもビデオを予約していた」 という設定はあったのですが・・・。没にしました。
あと、この幼稚園の制服は半ズボンです。帽子はベレー帽。 それを想像するだけで自分だけ楽しいです♪
from past log<2008.10.17>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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