※三次創作です。よく分からない方はご注意ください。
二次テキストは「世紀末翼伝説」です。
今日で終わります。 「僕の心臓は長くはもたない。・・・そんな僕が未来の子供達に残してあげられるの は、平和な未来だけなんだよ」 ら?ら?石崎合唱団の天使の歌声をバックに、三杉参謀は滔々と語る。
「三杉・・・」 「お前って奴は・・・」 「お前は心臓がなくても生きられるだろう」 感涙に咽ぶ松山と若島津をよそに、日向は言い放った。三杉がそんなやわな奴であったら、自分達の苦労も岬の胃痛もずっとマシだったに違いない。ましてや前回心臓を押さえて昏倒することもなかった。 「そうだね、三杉くん。未来の子供達の為に僕が犠牲に・・・」 「駄目だ!岬だけは!これで代用しよう」 つい涙を誘われ、言いかけた岬に、慌てた若林司令が隣にいる若島津を突き出す。世は世紀末でも、全日本のポジション争いは健在らしい。 「いや、そう言う司令こそ・・・」 無双の腕力を誇る司令に対し、空手使いの若島津も負けてはいない。日向と松山の食堂デスマッチと並び、この熾烈なポジション争いは平和な時代の合宿名物だった。 そして、当の岬は三杉の言葉に感動していたものの、かたや松山と日向と三杉参謀の戦い、かたやゴールキーパーの争い、では見過ごすのは不可能だった。 「…もう、みんな何してるんですかっ!!」 岬の真面目な一喝に続き、渾身の改心波が走る。自由を奪われていただけに、制御が効かなかったのか、それはまさに衝撃波と呼ぶにふさわしいものだった。 「ぅわあああああっ!!!!」 竜巻のような渦にさらわれて、その辺りのものが吹き飛ぶ。その中でも、若林司令は平然と岬に歩み寄った。若林司令の並外れた脚力は、嵐の中でもゆるがないのである。 「岬が無事で良かったぜ」 「若林司令・・・」 「岬しかおいしいお茶を淹れてくれないからな」 少し照れた口調で若林司令は言う。 「はい、ありがとうございました」 少し頬を染めた岬がそれに応えた。
「あれ、僕はどうしていたんだい?」 その後ろで三杉は体温計を見た。 「おや、何故か風邪が治ってる」 まるで何もなかったかのように、三杉は貴公子らしい微笑を浮かべる。 「か、改心波の直撃で、風邪が治るなんて・・・」 「いや、それより風邪で性格が変わるって・・・」 「どんだけ、変態なんだ・・・」 黒さで青ざめているのがほとんど分からない日向と若島津と松山がざわめく中、三杉参謀は今日も元気そうである。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 すみません。本当にごめんなさい。今日も勢いだけで書きました。
from past log<2009.9.23>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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