※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 今日で終わりです。 信じられなくて、思わず耳を疑った。見上げた若林くんは優しい目で僕を見ていた。 「俺はお前のことが好きだ」 はっきりとした口調で告げられた言葉も、僕の頭の中で霞がかかる。熱がある時のようにぼうっとした僕に、若林くんは僕の顔をのぞきこんできた。・・・君でも、そんな顔をするんだ。心配そうに僕を伺う表情に、おかしなことだけど、僕はかえって若林くんの気持ちを確信できた。 「・・・ありがとう、僕もだよ」 恥ずかしかったけれど、嬉しい気持ちが僕の背中を押した。このどうしようもない気持ちを早く伝えたくて、真っ赤になった顔で、僕は囁いた。 「・・・本当に?」 僕の肩を掴み、真剣な目をしている若林くんに、僕は小さく頷いた。若林くんは僕を見つめたかと思うと、急に僕を腕の中に抱き締めた。 「ずっと好きだった。好きだ」 それしか頭にないみたいに繰り返す若林くんに、僕の胸もいっぱいになる。こんなに余裕のない君を、見たことない。何だか嬉しくて、僕は繰り返される言葉に、何度も頷いた。 「僕も」 若林くんの腕は優しくて、とても広かった。暖かい感触は僕の胸の中に広がり、僕は幸せだと思った。 「・・・やっぱり、若林くんと一緒だと幸せなんだね」 あんなに痛かった胸の切なささえ、今は何だか甘いドキドキに変わっていた。ドキドキしすぎて苦しい胸に、抱き合った若林くんの鼓動が伝わってくる。僕と同じように早く脈打つ胸に、僕はそっと手を当てた。僕の手にその手を重ねて、若林くんは僕を見つめた。 「岬・・キス、していい?」 僕が頷くのを待てない様子で重ねられた唇は熱くて、更に胸が締め付けられる。閉じていられずに、目を開けた。目の前の若林くんは、本当に幸せそうな顔をしていた。
・・・あの時と同じだった。
「ねえ、若林くん」 口付けの後も、若林くんは僕を抱いてくれていた。ほんの少し前まで帰ろうと思っていたことさえ、嘘のようで、僕はいつまでもこうしていたいと思った。 「あの時も、本当は嬉しかったんだよ」 あのキスが本当だったら。僕にくれたものだったら。どんなに望んだか分からない。ついこぼした僕に、若林くんは不意に口元をほころばせた。 「思い出し笑いなんて趣味悪いよ」 口調を尖らせた僕に、若林くんは優しく微笑んだ。 「あの時、結婚した相手お前だったんだぜ」 「えっ?」 恥ずかしくてみるみる顔が赤くなった。顔も分からない、と話しておきながら、若林くんは言ったのだ。 「幸せにするよ」 もう一度耳元で囁かれて、誓いのキスを捧げられた。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 えーと、基本通りの展開です。まあ、これ以外ないな、と。 帰ってから急いで書いたのですが・・・すごい文章ボロボロだわ?。 機を見て直したいと思います。
WEB拍手が昨日は調子が悪かったみたいですので、もしコメントを下さった方がおられたら、 すみません。・・届いていないんです。嫌な思いをされた方がおられないことを祈りつつ。
あと、もうすぐキリ番35,000です。(現在34936)今回はリクエストしていただけると嬉しいです。 大体、常にネタ不足ですので、ネタを振っていただけると、ありがたかったりします。 さてさて・・・。
from past log<2009.5.13>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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