※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
昨日の続き・・・? 「岬」 「ん?どうしたの?」 岬と一緒に眠ったら、また、あの夢を見てしまいそうな気がした。柔らかい肌の感触や岬の匂いに刺激されてしまう。 「ベッド、狭いだろ?だから、今度泊まりに来る時には客間を用意する」 狭くなった、というもっともらしい理由で違う部屋で寝ることを提案した。 「えー、若林くんとが良いのに」 ・・・全く何の気もなしに言っているのだろうが、これはむしろお前の為であるんだぞ。・・・もし、また抱きつきでもして拒否されたら、俺だって傷つく。岬との初めてのキスがあんな形になってしまっただけでも、本当はかなりショックだ。 でも、岬が俺と寝たいと思ってくれているのは、少しだけ嬉しかった。 「だって、こっち寒いし」 「・・・毛布を余分に入れてやる」 俺は湯たんぽじゃない。岬の抗議を受け付けず、話を打ち切った。
その次に岬が泊まりに来たのは春になってからだった。 岬が来る度に、何故か俺はいつも感動してしまう。常に会える訳ではない分、久しぶりに見る岬はいつも新鮮で、きれいで、ドキドキする。もっとも、南葛SC時代、毎日のように練習で顔を合わせていた時も、いっこうに見飽きなくて、そっと眺めていたりしたものだが。 「毛布要らないから、一緒に寝よう?色々聞きたいし」 その俺の気も知らず、岬は隣で微笑んでいる。俺の方こそ、岬と少しでも長く一緒にいたいのだが。 「・・・襲うぞ」 「え?」 小声で、聞こえないように呟いた。不思議そうに聞き返した岬に、わざとしかめっ面を向ける。 「狭いだろ。お前、下敷きにされたらどうする?」 「・・・それは、確かに自力でどけられないかも」 話を逸らして、俺はようやく岬を説得した。それでも、岬はどこか寂しそうな様子で振り返ってみせた。 「おやすみ」 そのすねたような表情には、心が動かされたけれど・・・慌てて俺はかぶりを振る。俺は岬が好きだ。だから、岬には笑っていて欲しい。いつも俺の好きな笑顔でいて欲しい。俺自身が泣かすなんてとんでもない。呼び止めたくなる手を、握り締めた。
「おはよう」 ・・・何とか夢を見ずに目が覚めた。俺は寝起きは良い方なので、さっさと起きたところ、キッチンからはコーヒーの良い匂いが漂ってきていた。 「岬、早いな」 「若林くんこそ」 いつもなら、夜遅くまで、それこそ岬が寝息を立てるまで話してしまっていた。どうやらよく眠れたらしいと頭では分かっていても、何だか寂しい。 「若林くんはブラックだよね」 「ああ。ありがたい」 「・・・若林くん、年幾つ?」 「岬より半年年下」 いつもの会話を展開して、まだくすくす笑っている岬の手元を覗き込んだ。 「岬はカフェオレ?」 「ううん、カフェ・ウフ。・・・飲んでみる?」 微笑んだ岬の唇に目が吸い寄せられるようだった。・・・岬は恐くないのだろうか。前に寝ぼけたとはいえ、唇を奪われた俺に、そんなに可愛らしく微笑んで、こんなに近くて。 「良いのか?」 俺の視線を感じたのか、岬がカップを差し出してきた。間接キスだ、と思う。 「ああ。貰って良いか?」 あのつややかな唇が押し当てられたカップだと思うと、興奮が頭を麻痺させた。味も分からないまま、俺は謎の飲み物を口に入れた。 「美味しいでしょ?」 俺は黙って頷いた。味なんか分からなかった。ただ、岬と間接キスをしたことと、それを許してくれたことで、胸がいっぱいになっていた。そう言えば、あの時も、俺のことを許してくれた。
・・・結婚したいのだろうか?したい。あいつが嫌でなければ。 ・・・一緒にいたいのだろうか。いたい。あいつがたとえ嫌がっても。
「岬、俺、お前のこと」
(つづく)
続いてしまいます。 え・・と、コーヒーで間接キス、がかぶってしまいました・・・。 一応、書きかけてはいたので、ぱくりではないです。 他のサイト様とネタがかぶることがあります。 できるだけ、誤解を招かないように配慮しているつもりなのですが・・・ 今回は続きなので、回避できませんでした。一応、コメントしておきます。 ちなみに、カフェ・ウフはコーヒーに卵黄と蜂蜜を入れたものです。
from past log<2009.5.7>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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