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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
コーヒー(1)
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

昨日の続き・・・?

「岬」
「ん?どうしたの?」
岬と一緒に眠ったら、また、あの夢を見てしまいそうな気がした。柔らかい肌の感触や岬の匂いに刺激されてしまう。
「ベッド、狭いだろ?だから、今度泊まりに来る時には客間を用意する」
狭くなった、というもっともらしい理由で違う部屋で寝ることを提案した。
「えー、若林くんとが良いのに」
・・・全く何の気もなしに言っているのだろうが、これはむしろお前の為であるんだぞ。・・・もし、また抱きつきでもして拒否されたら、俺だって傷つく。岬との初めてのキスがあんな形になってしまっただけでも、本当はかなりショックだ。
でも、岬が俺と寝たいと思ってくれているのは、少しだけ嬉しかった。
「だって、こっち寒いし」
「・・・毛布を余分に入れてやる」
俺は湯たんぽじゃない。岬の抗議を受け付けず、話を打ち切った。

 その次に岬が泊まりに来たのは春になってからだった。
 岬が来る度に、何故か俺はいつも感動してしまう。常に会える訳ではない分、久しぶりに見る岬はいつも新鮮で、きれいで、ドキドキする。もっとも、南葛SC時代、毎日のように練習で顔を合わせていた時も、いっこうに見飽きなくて、そっと眺めていたりしたものだが。
「毛布要らないから、一緒に寝よう?色々聞きたいし」
その俺の気も知らず、岬は隣で微笑んでいる。俺の方こそ、岬と少しでも長く一緒にいたいのだが。
「・・・襲うぞ」
「え?」
小声で、聞こえないように呟いた。不思議そうに聞き返した岬に、わざとしかめっ面を向ける。
「狭いだろ。お前、下敷きにされたらどうする?」
「・・・それは、確かに自力でどけられないかも」
話を逸らして、俺はようやく岬を説得した。それでも、岬はどこか寂しそうな様子で振り返ってみせた。
「おやすみ」
そのすねたような表情には、心が動かされたけれど・・・慌てて俺はかぶりを振る。俺は岬が好きだ。だから、岬には笑っていて欲しい。いつも俺の好きな笑顔でいて欲しい。俺自身が泣かすなんてとんでもない。呼び止めたくなる手を、握り締めた。

「おはよう」
・・・何とか夢を見ずに目が覚めた。俺は寝起きは良い方なので、さっさと起きたところ、キッチンからはコーヒーの良い匂いが漂ってきていた。
「岬、早いな」
「若林くんこそ」
いつもなら、夜遅くまで、それこそ岬が寝息を立てるまで話してしまっていた。どうやらよく眠れたらしいと頭では分かっていても、何だか寂しい。
「若林くんはブラックだよね」
「ああ。ありがたい」
「・・・若林くん、年幾つ?」
「岬より半年年下」
いつもの会話を展開して、まだくすくす笑っている岬の手元を覗き込んだ。
「岬はカフェオレ?」
「ううん、カフェ・ウフ。・・・飲んでみる?」
微笑んだ岬の唇に目が吸い寄せられるようだった。・・・岬は恐くないのだろうか。前に寝ぼけたとはいえ、唇を奪われた俺に、そんなに可愛らしく微笑んで、こんなに近くて。
「良いのか?」
俺の視線を感じたのか、岬がカップを差し出してきた。間接キスだ、と思う。
「ああ。貰って良いか?」
あのつややかな唇が押し当てられたカップだと思うと、興奮が頭を麻痺させた。味も分からないまま、俺は謎の飲み物を口に入れた。
「美味しいでしょ?」
俺は黙って頷いた。味なんか分からなかった。ただ、岬と間接キスをしたことと、それを許してくれたことで、胸がいっぱいになっていた。そう言えば、あの時も、俺のことを許してくれた。

 ・・・結婚したいのだろうか?したい。あいつが嫌でなければ。

 ・・・一緒にいたいのだろうか。いたい。あいつがたとえ嫌がっても。

「岬、俺、お前のこと」

(つづく)

続いてしまいます。
え・・と、コーヒーで間接キス、がかぶってしまいました・・・。
一応、書きかけてはいたので、ぱくりではないです。
他のサイト様とネタがかぶることがあります。
できるだけ、誤解を招かないように配慮しているつもりなのですが・・・
今回は続きなので、回避できませんでした。一応、コメントしておきます。
ちなみに、カフェ・ウフはコーヒーに卵黄と蜂蜜を入れたものです。

from past log<2009.5.7>
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