※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 旧拍手文です。 
勇者ツバサは心底嫌になっていた。パーティーの戦士ワカバヤシが、すごい逸品ばかり扱っているが、とても高いと噂の武器屋で大量に買い物をして来たのである。自分にはドライブソードとジャンピングアーマー。なまじの勇者には身に着けられない伝説の武器と防具に心から満足したものの。
その後が我慢ならない。
「ミサキはこれな」 手渡された防具に賢者のミサキは絶句した。大きく衿ぐりの開いた白い上着はともかく。動く度にヒラヒラしそうな下は。 「ワカバヤシくん、これもしかして、スカートじゃないのかな?」 「ああ、そうだな」 異世界ではセーラー服と呼ばれる代物に、ミサキは困った顔をする。 「だが、防御力はすごく強いぞ。ミサキが装備したら、女モンスター以外は攻撃してこない」 ワカバヤシの断言に、ミサキは仕方なさそうに着替えてきた。胸元の赤いリボンは動く度に揺れ、紺色のスカートは激しく動いたら、足が見えてしまいそうだ。 「何か動きにくいよ」 短いスカートを押さえ、裾がはだけないようにするミサキに、ワカバヤシが目を見開く。それもそのはず、その気のないツバサから見ても、すらりとした足をあらわにし、清潔感溢れる白い上着のミサキは可愛かった。恥じらっている様子は更に。 「ミサキ」 「あ、ワカバヤシくん、っや・・・」 抵抗しようとすると、スカートがめくれる。素肌に身に着けるものだとだまされ、下着も脱いできたミサキが真剣に裾を押さえる様子は本当に色っぽい。 「可愛いぜ」 「ちょ、ちょっと待っ・・あっ」 こうなったら何を言っても無駄だろう。ミサキくん、その防具は他の男には攻撃出来ないだろうけど・・・君の体力はずっと回復出来ないと思うよ。
追い払うようなワカバヤシの目にあい、ツバサはさっさと遠ざかった。こうも度々歩みの止まるパーティーはどうなのか。そして、ミサキの新しい防具が戦闘デビューする日は本当に来るのか。 前途に不安を覚えながら、ツバサは空を見上げて拳を突き上げた。心の中に留まらず、大声で叫ぶ言葉はいつも通りである。
あいつらとは別れる!
頑張れ、ツバサ。世界を救うのは君だ。
(おわり)
(5) from past log<2009.3.15>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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