※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 旧拍手文です。 勇者ツバサは今日も憂鬱だった。仲間と縁を切ろうと決意した最中に、モンスターの大群と遭遇したのである。そして、自分は瀕死。 「大丈夫!?ツバサくん。今回復魔法かけるからね」 自分を気遣うミサキに、少し心が和んだツバサだったが、目が覚めると相変わらずの光景が広がっていた。 「ミサキ・・・キスして良いか?」 またこらえ性のないワカバヤシが迫っているらしい。自分たちは平気かもしれないが、こっちは半死半生なんだぞ。いつもならここで殺意を抱くツバサであったが、今日はミサキが気遣ってくれている。
そう油断したのが甘かった。
「ワカバヤシくん、今日はツバサくん動けないんだから、駄目だよ」 動けたら、どうなのか。ただでさえ傷が疼くのに、こいつらは。 「だから、今日はこれだけ」 ワカバヤシの唇に、ミサキの指が優しく触れる。軽く触れた指先は、すぐに名残惜しそうに引っ込められる。 「ミサキ!」 ミサキくんって、バカだな。そんな可愛いことしたら、ワカバヤシくんを刺激するだけなのに。ツバサが指摘するまでもなく、その通りの光景が展開されていた。ワカバヤシの膝の上のミサキは、甘いキスに蕩かされたような表情がなまめかしい。しかし、この場合予言が当たっても何ら嬉しいはずはなかった。
ケガが治ったら、俺はこの二人と別れる。たとえ、命を失うことになっても。世界がどうなったって知るもんか。すっかり自暴自棄のツバサであった。
頑張れ、ツバサ。世界を救うのは君だ。
(つづく)
番外編 (5)
from past log<2009.3.15>
スポンサーサイト
テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
|