※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
昨日、さくら様からお花を受け取ったので、「花束」で返答を。 「憎い恋敵」等を引きずっております。 色とりどりの花で埋め尽くされた病室はまさに百花繚乱、お花畑と化していた。 「どうしたんだよ、この花」 連日の祝賀会ラッシュの合間をぬって、通院の口実でようやく抜け出した。そうして立ち寄っただけに手ぶらの身。・・・何となく居心地が悪い。 「何か、色々と」 決勝で傷口の開いた岬は、通院で済む俺とは違い、表彰式が終わるとすぐに担架で病院に連れて行かれた。そして、そのまま入院している。 「げっ、派手だな」 薔薇しか分からないが、一際彩りの鮮やかな花籠が枕元に置かれていた。 「きれいでしょ?ピエールが持って来てくれて」 中にきっちり入れられているカードで、ここに立ち寄った面々が分かる。シュナイダーやカルツの名前まで混じっていて、いつの間に、と苦笑しながら、眺める。 そりゃ、あの決勝戦を見たサッカー選手は、見舞い位したくなるだろう。文字通り選手生命を賭けた岬のプレーは奇跡を起こした。包帯も生々しい姿でピッチに立つ岬は痛々しいのに、凛々しく、輝いていた。 「それにしてもこの数は・・・」 中には下心のある奴だっているに違いない。嬉しそうに花を眺める岬には、本当に花が似合う。ニコニコ微笑んでいる様子はいつも通り可愛いのに、何となく腹が立った。 「やっぱり花を貰うのって嬉しいよね」 そんな可愛い顔を見せたのかよ。 「すまなかったな、手ぶらでさ」 つい面白くない口調になる。岬が物や形を欲しがるような人間でないのを一番よく知っているくせに。岬はこちらを見上げると、小さく首を振った。 「手ぶらでも、来てくれる方が嬉しいに決まってるよ」 言っている岬は真剣そのものなのに、さっきより可愛く思えて仕方がない。 「あ、ごめん。椅子も勧めないで。どうぞ、座って」 照れたように慌てて椅子を指した岬の肩を抱くと、俺はベッドの隣に座った。 「今日は花なしだけど、お前が退院したら、大きな花束を持って来てやる。復帰したら、もっとすごいのを贈ってやる」 俺の言葉に、岬は嬉しそうに何度も頷く。花を贈った奴らには悪いが、今の岬の可愛さといったら格別で。 「うん。待ってる」 夢見るような瞳で微笑む岬を、もう一度抱き締めた。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 花束の出てくる話を書こうとしたら、こんなことに…。暗くてすみません。 あと、自己紹介の似顔絵は代理にお願いしようと思ったところ、 Blue Forestさまで可愛い似顔絵を見つけ、お借りしました。ジャンル別で提供されているのですが…うちのジャンルは取り扱いされておられません。(残念!) しかし、この顔は・・・誰かさんにしか見えません。可愛いぞ。
拍手お礼: さくら様。いつもありがとうございます。 昨日のお花をイメージして書いたのに、今日もあの人を出してしまいました。 変な名前ですけれど、お許しください(笑)。
拍手のみの方もありがとうございます。励まされました。
from past log<2009.3.6>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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