ふふふ?。 何をそんなに浮かれているのかと申しますと、 2万Hit祝いに、クレスリウム王国さまの銀月星夢様から、 SSを頂いてしまいました。 私のリクエストは「同棲中の源岬のラブラブな話」でした。 
久しぶりのオフの午後。 「若林くん、お待たせ。」 岬がコーヒーの良い匂いを漂わせながら、台所からマグカップを二つ持ってやっ て来る。 ブラックを俺の前のテーブルにコトリと置いて、自分はカップを抱えて俺の隣に 腰をおろした。 「DANKE…部屋寒くないか?」 岬は俺と同じでシャツ一枚。 俺が暑がりなので部屋の設定温度はいつも低めだ。 「ん…平気。飲み物も毛布もあるし。」 岬は自分のカフェオレを一口ふくみ、ブランケットにくるまる。 「それに俺もいるしな。」 岬がカップを持ってる事に構わず、ブランケットごと抱き締めた。 「わ、こぼれちゃうって」 岬が抗議の声をあげたが気にしない。 抱き締めると、岬からは甘いミルクの匂いがした。 「…こぼすなよ?」 囁いて岬の頬にキスする。 「ちょっと待っ…」 「俺の事は気にしないで、飲んでろ。」 「…無理…っ」 岬が身体を硬くする。 頬と耳にキスをしてから、動きを止めてしまった岬を仕方なく解放してやった。 「そろそろ慣れてくれないか?」 毎回俺のキスで石化してしまう岬を見て苦笑する。 「…慣れ…たよ、少しは。」 岬は赤くなった顔を俺に向けて、距離を取るかのようにジリジリと後退する。 「まあ、抱き寄せただけで悲鳴はあげなくなったけどな。」 思い出して笑ってしまった。 恋人同士になった途端、岬は俺のスキンシップにいちいち過剰に反応するように なった。 それまでは平気な顔で同じベッドで寝ていたくせに、抱き寄せようとしただけで 悲鳴を上げられて途方に暮れた。 初めてキスした時も、石化どころではなく、時間を止めてしまったくらいだ。 そう、あの時も確か、岬の唇からは微かに甘いミルクの匂いがした。 「…えっと、それは、だって。…待っててくれるって、…言ったよね?」 「もう1週間待ってる。待ってるだけじゃ先に進まないだろ?もっと岬に俺の事 を慣れてもらわないとな。」 満面の笑顔で返すと、岬の笑顔は強張った。 「え、…い、今?」 「夜だと岬がもっと脅えるだろ?」 「で、でも、せっかく淹れたコーヒーが冷めちゃうよ?」 「冷めるくらい、してもいいんだ?」 「ちが」 「キスだけ。」 「ちょっ」 「キスだけだから。」 「待っ」 「俺に慣れて?」 後ずさる岬をソファの端まで追い詰める。 「…岬?」 「……ん」 耳まで真っ赤に染めながら、僅かに岬が頷いた。 「キ、キス…だけ…だよ?」 可愛い恋人に、俺はにっこりと微笑み返す。 岬の手からカップを取り上げてテーブルに置く。 頬に手を添えて、ほんの一瞬口付けた。 それでも岬はやはり硬直したまま。 「…岬、何が恐い?…俺?」 顔を近付けたまま、なるべく優しく囁く。 「…そんなに信用できない?」 「違う…よ。緊張するの。」 「俺もしてる。」 「嘘だ。」 否定の声は素早かった。 「…ほら。」 岬の手を導いて自分の胸に押し当てた。 我ながら凄いと思えるほど鼓動は早く激しい。 たかがキス一つで。 「………」 岬は本当に驚いた顔で俺を見つめ返した。 「お前だけじゃないから、安心しろ。」 笑って、もう一度軽くキスしてから岬の手を離した。 岬の淹れてくれたコーヒーに手を伸ばして、一口飲む。 岬が淹れてくれると、旨さが増すような気がする。 「…ちょっとだけ」 「ん?」 「…安心…した。」 岬が小声で言って、マグカップを口に運ぶ。 つい笑ってしまった。どこまで可愛いんだろう。 「あのさ、」 「ん?」 「いや、これ飲んだら、またキスしてもいいか?」 手を伸ばして、岬の髪を一撫でする。 岬は赤くなったまま動かない。 二人だけの午後。 辺りを包むコーヒーの香りと、岬から漂う甘いミルクの香り。 「…いい…よ。」 俺は微笑んで、幸せな気分でコーヒーを口に運んだ。 岬の刻む鼓動も、岬の舌に残るミルクの甘さも、早く味わいたいと思いながら。
(END)
むちゃくちゃ甘いでしょう?ラブラブですし。 星夢様はそれほど、とおっしゃっておられましたが、とんでもない! すごく甘くて可愛くて、暖かくなる感じがまさにmilk。 後ずさっている岬くんと追いかける若林くんを想像して、にやにやがとまらなくなりました。 二人とも可愛いよぉ。
銀月星夢様。本当にうっとり甘いSSをありがとうございました。 これからもよろしくお願い申し上げます。
・・・それにしても、こんな素敵な作品を僻地ブログが頂いてしまって良いのでしょうか・・・。
from past log<2009.3.2>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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