※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
本日も xxx-titlesさまよりお題をお借りしています。 お題一覧はこちら 「岬の彼女って、どんな女の子なんだろうな」 うすうす事情を知る若島津と三杉が沈黙する中、松山は一人で盛り上がる。 「だってさ、岬ってあんなに優しい良い奴だろ?きっともてるよな。うんうん」 この松山のハイパー状態にまだ慣れていないフットサルの二人が、松山はひょっとして岬のことが好きなんじゃ・・・とどうしようもない疑問に頭を抱える。 「じゃあ、岬に聞いたら良いんタイ」 次藤は軽く言うが、岬相手だとそうもいかないから難しいのである。もう成人しているというのに、そういう下世話な話をしたら、軽蔑まではないだろうが、変な顔をされるのではないかと怖くなるような、清潔イメージの持ち主、それが岬である。仲の良い松山ですら踏み込めない岬の領域に、余人がどうやって踏み込むというのか。 「じゃあ、次藤聞いてくれよ」 そこで、面白がるのが反町である。 「ええ?わいが?」 嫌そうな次藤の横を、通りかかったのは若林だった。部屋から持ってきた湯のみを談話室に持ち込み、新聞を手に取る辺り、若年寄、全日本の父、など不名誉なキャッチフレーズを手にしてきただけのことはある。 「若林、ちょうど良い所に来たタイ」 次藤はどっかり座った若林に歩み寄る。 「若林、嫌なら断った方が良いぞ」 「そうだよ、若林くん」 若島津と三杉が婉曲に止める中、次藤は意に介する様子もなく、口を開く。 「若林は確か岬と親しかったタイね。岬の彼女って知ってるか?」 次藤の言葉に、若林は新聞に走らせていた目を上げると、次藤を見上げた。 「知りたいか?」 「知りたいタイ」 三杉と若島津が心の中で耳を塞ぐ中、若林はにやり、と不敵に笑う。 「彼女がいるとは聞いたことないが・・・好きな相手がいるというのは聞いているぞ。すごく好きで、守ってやりたいって言ってたな」 「へえ・・・岬片思いか・・かなってほしいよな」 「岬なら大丈夫タイ」 そ知らぬ顔で、公衆の面前でのろけ話を披露する若林に、三杉と若島津が心から呆れたのは言うまでもない。一方で、しみじみ言い合う、何も知らない善意の人々に、三杉と若島津の胸はちくちく痛んだ。といっても、三杉の心臓ではなく、良心なので、ご安心を。 そして、当の若林は、新聞を広げて、苦笑とも安堵ともつかないため息をそっと落とした。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 小噺です。「携帯電話」の時に、岬くんの恋人ってつっこみにくいのかな・・というコメントを頂いたので、それを考えてみました。設定色々にしているので、周囲の人が知っていたり、知らなかったり、なのですが、三杉くんと若島津くんはたいてい知っている設定にしているので、それで。松山くんは知らない設定で。フットサルの二人はいつも驚き役ですが、これもある意味原作通り、ということで。あと、タイ語は難しいと思います。
拍手お礼: さくら様。いつもありがとうございます。 コメントいただいてから、いろいろ考えるところがあって・・・やっぱり、順番は逆だったな、と痛感しております。でも、二つ一気に書く時間はなかったのでした・・・。 あと、今日のお話はコメントを使わせて頂きました。本当にヒントを頂くことが多くて、助かっております。どんどん突っ込んでやって下さいまし。
拍手のみの方もありがとうございました。励ましていただきました。
from past log<2009.2.25>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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