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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
お題:「それで俺が納得するとでも思ってんのかよ」
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

本日も xxx-titlesさまよりお題をお借りしています。 お題一覧はこちら

今日はジュニアユース編の合宿での二人です。

「どうしても」
「だめ」
腕を立てられて、抗われた。合宿の他の奴らの目を盗んで来たのに、と少し恨めしく岬を見る。憎まれ役などやっているせいで、合流した岬にも近づけず、こうして家に押しかけるしかなかった。
 西ドイツに逢いに来てくれて以来、気になってたまらなくて、告白した。やっと付き合いを承諾してくれた時には、本当に嬉しかった。遊び相手には事欠かなかった俺としては、こうして手順を踏んでいることだけでも、大事にしていると思っていたのだが、岬は違うらしい。好きだと言っても、何をやると口説いても、最初のキス以来、フランスまで遠征してきた俺に唇ひとつ許さない。
「好きなんだぜ」
「冗談、好きだね?」
「いや、だから、お前のことが、さ」
口説いてもなびく様子はない。普通に遊ぶ分には、にこにこしているのだが、いざ近寄ろうとすると、高い防御力を示す。
 今も、岬を送りざまに、抱き寄せた。パリの夕暮れ、傾きかけた太陽の淡い光に、アパルトマンの廊下に伸びる影、とシチュエーションは完璧なのだが、抱き締めようとするのを岬は拒む。
「どうして。お前も好きだと言ったくせに」
「・・・それはそうだけど」
いつもの攻防戦、になる前に片をつけたくて、他の住人の足音が聞こえたのを機に、岬の部屋に滑り込んだ。
「ちょっと・・・」
やっと腕に収めた岬は抗議したそうだが、取り合わない。
「やっと、二人だ」
岬が本気になったら、誰も敵わないのをよく知っている。跳ね返すのではなく、しなやかにかわす術を、岬はよく知っているから。それでも、本気で抗わないのは、岬が俺のことを好きだからだと自惚れている。
「じゃあ、ご飯食べて帰る?」
抱きすくめられた腕の中、自分をまっすぐ見上げてくる岬に、わざと息をついてみせる。たまには、可愛く甘えてくれたって良いのに。
「それで俺が納得するとでも思ってんのかよ。まあ、飯は一緒に食いたいが」
「思ってるよ。若林くんが僕の本当に嫌がることする訳ないもん」
「じゃあ、本当に嫌がっていないことだけ」
ひと呼吸おいて、岬の耳元で囁いた。
「キスするぞ」
本当は、一つ許してしまえば、幾つも許してしまう程、俺のことを好きなことも、過剰にガードを固めていることも知っている。だから、今日は折れてやるよ。
 緊張して、ぎゅっとつぶられたまぶたに、苦笑しながら、俺は岬の額にキスを落とした。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
昨日は携帯から更新で失礼しました。
何をどう数えているのか分からないカウンターですが、
携帯を探知しない分、平均して辻褄は合っているような気はします。
あと、キリ番設定、今回は動作したようです。次は22,222です。
今日はバタバタしていて、さっき帰って来て、急いで更新です。
昨日は辛い話になったので、今日は何も考えない話にしたら・・・考えなさ過ぎでした。

拍手お礼:
さくら様。いつもありがとうございます。
お祝いありがとうございました。「幕間」まで読んで頂いて嬉しいです。サッカーシーンは原作どおりではないんです。サウジアラビア戦とか、実はかなり自分好みに改造しております。南葛陣でのゴールはちゃんとなぞっておりますが。できるだけ、原作を読んでない方、読めない方にも分かるように書くつもりです。

なめこおろし様。いつもありがとうございます。
お祝いありがとうございました。
いつも下さるメッセージに勇気付けられたり、励まされたりしております。
愛以外何もないブログですが、是非また踏みにいらして下さい。

拍手のみの方もありがとうございます。

from past log<2009.2.22>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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