※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
「リクエスト」の時に一回やったネタなのですが、ちょっと素敵絵に刺激されて。 痛々しい包帯姿に、全身の毛が、逆立つ気がした。お互い、健康には恵まれているくせに・・・平穏無事とは縁がないらしい。 「よお」 挨拶されても、まともに顔も見られない。男らしく、凛々しい顔が、包帯半分隠れているだけで、これほど辛いものだとは、思いも寄らなかった。 「・・・惨めか?」 「ううん、まさか」 首を少し振って、否定した。若林くんの方を見かけて、やはり目を逸らす。 「じゃあ、こっち見ろよ」 「無理だよ・・・怖い」 君がこれ以上傷付くのが怖い。君の瞳に安心させてもらえない分、腕の時よりも更にこたえた。 「俺は大丈夫だ」 肩を強引に抱かれても、怖くて仕方がなかった。僕を包んでくれるこの腕が強くて優しい分だけ、僕は怖くて仕方がない。・・・それでも、きっと怖いのは若林くんの方で、心細いのも若林くんだ。 「・・・取り乱して、ごめん。若林くん、痛いところは?」 「ないけど・・・岬、泣くなよ」 「だって・・・」 君のことを思っただけで、涙が止まらない。僕ってこんなに弱かったっけ。恥ずかしくなる僕に、若林くんは僕の顔を拭ってくれた。 「ごめん、みっともないのは僕だ」 「いいや、岬が取り乱すとは思わなくて・・・何だか嬉しいぜ」 若林くんの口元は微笑んでいるみたいに見える。やっと合わせた目は、片方しか見えないだけに、いつもの激しさも優しさも凝縮されているようで、僕は更に辛くなる。でも、もう目を逸らせようとは思わなかった。戦って傷ついた若林くんを、目を逸らしたまま、どうして支えることが出来るだろう。 「包帯、痛々しい」 首に腕をまわして、しがみついた。何もしてあげられない。そんな自分がもどかしくて、悲しい。君もこんな思いで、僕をあんなに見舞ってくれたかと思うと、また目頭が熱くなる。君って、ずるい。 「似合わないか?こうしていても男前だろ?」 「・・・ばか」 辛いのに、僕を笑わせてくれる君が、愛しくて愛しくてたまらなくて、僕はそのままキスした。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 また他所様に影響を受けて書いてしまいました?。「リクエスト」と同じようで違うんです。若林くんの印象の違い、があんまり出ていない辺り、未熟者まるだし。あ?精進します。
拍手お礼: さくら様。いつもありがとうございます。 長い恋、というか終わりのない恋、のつもりで書いています。 いつから、もいつまで、も分からない雰囲気が好きです。後はそちらで。
拍手のみの方もありがとうございます。励まされました。
今日この話を書いてしまったので、しばらくこっち系の話が続きます。
from past log<2009.2.19>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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