※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
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今日のお題は「仕事と俺とあの人と、どれが大事だよ」です。 もうこれだけで内容が分かるようですね。 「君がそんなばかなことを言うとは思わなかった」
「サッカーと俺と翼と、どれが大事?」 冗談とはいえ、この質問は鬼門だったらしい。岬は柳眉を逆立てて、腕を組み、許す様子など全く見せない。それでも、俺にしたら真剣な質問だった。いっそ岬が俺以外の二つを捨て去ってくれれば良いと思ったことがある。我が身を顧みずに進む岬の姿は、本当に痛々しくて、片方の羽を失くした鳥のようにさえ思えた。 「ばかなこと、か?」 「うん。ばかなことだよ」 入院していた医学研究所に見舞う度に、声もかけられずに帰った。一人で過酷なリハビリに立ち向かう岬は、凛々しかったが辛くて見ていられなかった。 「お前がもうこれ以上傷つくのは見ていられないんだ」 翼がいなければ、岬はあの決勝戦に出てくることはなかった。長期間かけてリハビリをすれば、もっと復帰は早かったし、容易だったろう。そもそもサッカーがなければ、岬はこんなに苦しまずに、楽な人生を送れたはずだった。 「僕にとっては、今まで生きてきたこと全部がプライドなんだよ」 微笑んだ岬は凄絶に美しかった。昔から可愛かったし、きれいだったが、こんなに美しいと思ったことはなかった。どきっとした。岬を大切に思っても、岬を否定するのは、逆効果だった。 「それにね」 目を瞬かせた岬は、いつも通りの岬だった。 「サッカーも翼くんもなかったら、どうやって君に会えるの」 あんなに闘争心むきだしの顔がきれいだとは知らなかった。自分に向けられたことのない顔で、立ち向かう岬も、やっぱり愛しくて仕方がない。 「だから、辛いなんて思わないで。戦う僕のゴールを守ってよ」 その華奢な身体で最前線で敵に対峙し戦う岬と、岬の背中を見守り、自軍のゴールを守る俺と。 「ああ。その代わり、負けるなよ」 俺の腕の中で微笑む岬は毅然としていて、俺はまた見惚れた。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 今日は更新したくないよう。さくら様の美しいイラストはずっとトップに置いておきたい。 でも、無常に次の日はやってくるのです。おまけに今日は苦い目。 書きかけの話、やたら暗いのばかりで、我ながら疲れ気味かもしれません。 量を半分にしたら、すっかすかになりましたが、だだ暗いよりはましなような。 それにしても、このお題で他の組み合わせを思いつく人はいるんでしょうか。 いよいよ、オンリー明日ですね。ああ・・・うらやまし?。
拍手お礼: さくら様。昨日は素敵なイラストをありがとうございました。 若林くんは紋付袴でしょう?冗談で書いたのに、私も頭から離れませんでした。 なるほど、岬くんが可愛い感じなのはそれで、なのですね。 納得がいきました。 うーん、うちの岬くんは「可愛い」で通っているらしいので、ぴったりかと。
拍手のみの方もありがとうございました。励ましていただきましたv
from past log<2009.2.10>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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