※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
「好きな色」のパロです。 「今回のテストマッチの出来はいかがですか?」 「そうですね、僕自身は50点ですが、チームとしては吉良監督のマジックがありますので、80点くらいですね」 「あのナイジェリア戦の同点ゴールはすごかったですね」 「ありがとうございます。あの時は必死でしたので、今思い出すと余裕がなくて恥ずかしいです」 「今のチームはいかがですか?」 「とてもユニークなチームだと思います。さすが吉良監督だと思いますが、その監督の期待に応えられるよう、僕達自身の努力も怠ってはいけないと思います」 「サッカーの話はこのくらいにして、プライベートなことを伺いたいと思います。好きな異性のタイプは」 「信念を貫く強さと他人を思いやる優しさを持った人を尊敬します。かくいう僕もまだまだですが」 「なるほど。女優さんで言うと、どなたですか?」 「オードリー・ヘップバーンさんは好きで、よくビデオを見ました」 「今恋愛はされていますか?」 「いえ。今はオリンピックという大きな目標がありますから」 「親友の大空翼選手は既に家庭を築かれていますよね」 「はい。二人、特に奥さんには幸せになってほしいと思います」 「うらやましいですか?」 「正直言うと。翼くんにはよくのろけられます」 「他に、仲の良い友達はおられますか?」 「同じチームの石崎くん、浦辺くんとは毎日練習してますからね。全日本のメンバーとは、試合が終わると仲良くしています」 あまりにもそつのない答えを返す岬に、記者Aは困っていた。記事にならないほど、全く膨らまない会話。読者が興味があるのは岬選手の好みのタイプ、好きな芸能人、恋愛。間違っても好きなサッカー選手、好きな芸術、好きな本、でないことは確かだった。サッカーマガジンでも芸術雑誌でもないのだから。先月の三杉選手の華麗すぎるインタビュー記事にも反響が薄かったが、岬選手は本人の雰囲気や評判の割りに、おとなしくて、以前のJリーガーのような芸能人との交流も出てこない。 「じゃあ、好きな食べ物は」 「その土地その土地に合った食べ物が一番おいしいです」 ・・・読者の参考にはならない。 「好きな色は」 「青です。全日本の試合で、一面青く染まったスタンドに感動しました」 こうして見ても、浮いた噂一つないのが不思議な好青年。女性記者が誰が行くかでケンカになった為、サッカーの話題にも強いAの出番となったのだが、それも無理はない。恵まれた容姿に、穏やかな物腰で、男性のAにも好感が持てる。それなのに。面白い話は全く出てこない。 他の記者から渡されていた質問リストはほぼ全滅だった。 「じゃあ、もう一つだけ」 随分質問をしたからだろう、少しほっとする様子の岬選手に、Aは目を鋭くする。 「岬選手の初恋は」 この一瞬だと思った。質問リストに残った質問は、好きな女性のしぐさ、だったが、それよりはこちらの方が面白くなりそうだった。岬は一瞬驚いたような顔をすると、にっこりと人懐っこい笑みを浮かべる。 「小学生の時です」 小学生、というと、日本全国で転校を続けていた時だな、とAが探るような目をする。 「初恋は実りましたか」 その一瞬の表情は見逃せない。食い下がるAに岬は静かに言った。 「その時には分かりませんでしたが、ずいぶん経ってからそれが恋だと知りました。今でも大切な気持ちです」 どうやら、成就したらしい、とAは考えた。岬の表情はいまいち読み取れないものの、とても柔らかい優しい顔に、幸せが漂うようだった。相手は、いる。Aは長年の勘から確信した。 「その相手とは・・・」 言いかけたAに岬が微笑む。 「あと一つ、とおっしゃったのに。おかしいですね」 くすくすと笑い声を立てた岬に、Aは敗北を感じた。あと一歩だったのに、岬は余裕で逃げてみせた。さすがテクニシャン。 「参りました」 言いながらも、Aは捲土重来を誓う。次回こそ!
(おわり)
セルフパロで書いてみました。たいして面白くはないのですが、 岬くんのかわしっぷりはうまく書けたのではないかと。 どうせなので、こっそりUPしてみました。
from past log<2009.2.6>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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