※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
本当に他愛のない話。GOLDEN-23の合宿中の設定。 「岬選手の好きな色は」 俺の言葉と、手にしている物を見て、岬が慌てて走って来る。練習が終わって、遊びに来た俺の部屋でイメージトレーニングをしていたとは思えないほどの見事なダッシュだった。 「若林くん、それ」 「買って来た」 日本に帰って来ると、いつもは取り寄せしている雑誌も簡単に手に入る。これ幸いにと、定期購読しているサッカー雑誌以外をチェックすれば、女性誌のインタビューまで見つかる。それを朗読し始めた俺に、岬は過敏に反応した。 「やっぱり青。全日本の試合で、一面青く染まったスタンドに感動しました」 「もうっ、やめてったら」 合宿所では人目がある。一定以上は近付かない岬であるが、さすがに恥ずかしくなったらしい。俺の座っている椅子の側まで来ると、ぴょん、と跳んで宙返りの要領で背もたれに手をかけ、俺の手元から雑誌を奪い取った。岬の身が軽いのは知っていたが、そんなアクロバットを見たのは初めてで、俺は呆然とした。そこまで恥ずかしがらなくても。 「これは、ダメ」 拒否する岬の口調はどこか甘く、その笑顔には含羞がある。
ごめんな、岬。俺、もうそれ読んだんだ。
立ち読みして、たまらなくなって買って来た。その部分は読み返さなくても、覚えている。 「岬選手の初恋は」 「小学生の時です」 「初恋は実りましたか」 「その時には分かりませんでしたが、ずいぶん経ってからそれが恋だと知りました。今でも大切な気持ちです」 たった見開き2ページの記事なのに、その場で読み切るのがもったいない気がした。それでも、読み切るまでは動けそうになかった。 「・・・じゃあ、俺から質問な」 没収した雑誌を抱えたまま、岬は警戒の表情で俺を見返す。 「岬の好きな言葉は?」 「夢」 「好きな歌は?好きな本は?好きな動物は?」 インタビューを読んで気付いたことがある。俺はまだまだ岬を知らない。いつだって分かってやりたいのに、何も知らない。 「若林くん・・・別に無理しなくても良いんだよ」 岬は雑誌をテーブルに置くと、俺の向かいの椅子に座った。 「悔しいだろ。俺だけが岬のことを知らないっていうのは」 「でも、君しか知らないこともあるでしょ?」 岬はもう一度俺に近付き、今度は飛び越したりせずに、隣に立った。 「僕の好きな人のこと、とか」 ごく小声で囁いた岬の表情も、たぶん他の誰も知らないほど、可愛かった。
(おわり)
アクロバットなことをする岬くん。何故か全く違和感がないのですが。
今日は某マンガを読み返しました。BL系なのですが、 親友のことを好きな瑞貴くんが、塾の小泉先生に恋をして難関校に受かったら 告白させてもらえる親友高嶺くんの為、塾の真野先生に指導を頼む。 そして真野先生に惚れられてしまい、迫られる。高嶺くんは受験合格して 小泉先生に告白はしたものの、相手にしてもらえず、でも追いかけ続ける、 という四角関係の話です。ビジュアルや関係性からすると、 瑞貴・・・岬くん 高嶺・・・翼くん 真野先生・・・若林くん 小泉先生・・・若島津くん という感じで、瑞貴くんのツンデレぶりや、少しずつほだされていく距離感、 高嶺くんの絶妙の邪魔具合、等々ずっと妄想しっぱなしでした。お勧めです。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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