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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
春夏冬
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

 岬が若島津と話している内に、誕生日の話になった。若島津は冬生まれで、冬には強い、と言う。
「冬生まれ、とか夏生まれ、とか迷信だと思うけど、当たってる気がするんだよな」
確かに、冬生まれは冬に強い、夏生まれは夏に強いと巷では言われてはいる。生まれてすぐの環境がそうするのだ、等の説もあるが、はっきりはしていない。
「僕は春生まれだから・・・どちらかというと、暑い方が平気かな」
それよりは、寒い方が苦手だった。体温も低めで寒さに弱い、というのはまるで女の子のようで、岬のコンプレックスの一つになっている。
「まあ、典型は日向さんかな。夏好きすぎるだろ」
「ふふ、それにしては小次郎はプール沈んじゃうんでしょ?皮下脂肪なさすぎるんだよ」
市販の体脂肪計では測定不可能な岬が言っても説得力がないのだが、日向の鍛え抜かれた肉体は恐ろしいことにプールでは沈んでしまう。
「だから夏になると、日向さんがとにかく海に行きたがって困ってたんだよな」
本人の存在感もまるで真夏の太陽。ぎらぎらとまぶしく照りつける、暴力的なまでの光。
「分かるよ。僕は寒いと凍えそうになるもの」
ドイツの寒さをものともしない若林を思い出して、岬は苦笑した。生息温度帯が違うのに、一緒にいる、という意味では自分達もそうだろう。
「そうだな、岬は冬は温泉って感じだな」
それでも、寒さの平気な恋人は温泉には付き合ってくれる。ドイツにも温泉はあるらしいが、個室温泉の発展度合いからか、日本の温泉にしか誘ってこないのだが。
「岬は寒がりだから分かるけど、日向さんは寒がりじゃないのに、温泉って言うんだよな」
「いいんじゃない?小次郎の家族思いは今に始まったことじゃないでしょ?」
親孝行の鑑のような日向が、毎年のように温泉旅行を敢行するのは岬も知っていた。高校サッカーの決勝が終わり、敗北感に打ちひしがれる岬達の横を「あー、温泉だー」とのんきに通り過ぎる日向の声を聞くたびに、その内刺してやろうかと周囲が話してていたのを忘れない。
「でも・・・何だかなあ」
「じゃあ、君はどこに?」
「冬といえば、山ごもりだろ!」
言い切った若島津に、岬は黙りこんだ。・・・それ以前の問題だよ。

(おわり)

(おまけ)
「それで、二人で山篭りなのか?」
「まあ、冗談だろうけど」
日向と若島津が山篭りした、という話題を解説しながら、岬は微笑む。修行をするなら人の中で、と思う岬とは相容れない考えだが、二人には似合っていると思う。
「いや、あいつらのことだから」
わざと声を潜め、真面目な顔をしてみせる若林に、岬がつられて笑う。その笑顔はまるで春の陽射しのようで、さすがに春生まれだと、若林の心をなごませた。
(おわり)

岬くんは春生まれ、若林くんは冬生まれ。すごく納得がいきます。

拍手ありがとうございます。
おまけが本編です。
書きかけの話がたまっているので、これから書きます。

from past log<2009.1.24>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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