fc2ブログ
今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

MIKADOの日
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。


「今日、学校でポッキーゲームに誘われて…」
岬の話に、少し考えて、それから口にした。
「ポッキーって何だ?」

 日本に帰ってからというもの、岬は色々な情報を知らせてくれる。高校で、日々誰かがそういう情報を発信しているらしく、聞き慣れた名前が都度上がってくる。そういえば、修哲でもSCでも、みんないつも騒がしかったもんな。
「こないだの合宿で、滝くんが持って来てた細長いお菓子だよ。あ、そっか、そっちは呼び名が違ったよね。確か…」
「ミカドか!」
滝がチョコレートのついた菓子をかじっていたのは覚えている。あの出っ歯でカリカリかじっていた姿は、インパクトがあった。
「そう、それだよ!」
ようやく通じて嬉しいのか、岬は声を弾ませた。そう言えば、子供の頃、何度か見たことがある。あの菓子はポッキーと呼ばれていたかも知れない。
「岬がいきなりエロい話をしてきたのかと思ったぜ」
「え…」
岬が電話の向こうで絶句する。確かにそうだろう。勝手に、エロい認定されたら。ポッキーはこっちでは、そういう隠語として使われることもある。…岬の言葉として考えると、妄想してしまいそうだ。
「っもう、そんなんじゃないったら。11月11日は形が似てるから、ポッキーの日って、日本では有名なんだよ!」
必死に言い立てる岬に、興奮するからやめろとは言えない。だから、俺も必死で話を変える。
「11月11日って、確かサッカーの日じゃないのか?」
それは聞いたことがある。11対11といえば、サッカー。世界の常識だ。
「それは聞いたことがあるよね…あと最近、静岡で違う記念日ができたらしいよ」
そう言われても、11とサッカーというキーワードが、他のことを思い起こさせた。細い背中を際立たせるように、描かれた番号11を背負った岬の姿。
「恋人達の日なんだって」
その岬の声で発された言葉に、胸は躍る。恋人。遠く離れて、海を越えて、その相手のことを想えば、胸には暖かいものが満ちる。
「そうなのか?」
「うん。詳しくは聞いてないけど。静岡に恋人岬っていうのがあって…」
「恋人岬?」
心躍るフレーズだ。それをよりによって、岬の口から聞くとは。
「11月11日って良いカップルの日らしくて、それに結び付けたらしいよ」
岬の説明は頭に入らなかった。その代わり、11と恋人岬は、しっかりと焼き付いてしまった。
「それで、ポッキーをたくさん貰ったから、今度行く時に、持って行くよ」
「ところで、ポッキーゲームって何だ?」
最初に岬から聞いたのは、ポッキーゲームの話。そのポッキーに似たおもちゃを使った遊びはあるが、それではなさそうだ。
「ポッキーの端を二人でくわえて、どっちが先に離すかってゲームらしいよ」
岬の説明が終わるまでに、想像した。岬がその形の良い唇にポッキーをくわえて、突き出す様子を。近いから、恥ずかしそうに顔を赤らめ、その実目を上げては俺の様子を探る岬。
「岬、今度来る時は、絶対にポッキーを持って来いよ!!」
「う、うん。でも言っておくけど、ポッキーゲームはしないからね」
「なにィ!?」
岬の冷たい口調に、思わず聞き返す。いやいや、それまで恋人の話とかして、良いムードだったじゃねえか。
「…えっち」
岬は一言言い返してから、電話を切った。その口調は妙になまめかしく、岬が同じ想像をしていたことは明らかだった。


 かくして、俺の中で11月11日はエロい日となったのだった。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
相変わらずバタバタしているので、相変わらずの予約更新です。
アニメもまだ観られていないし…。
でも、11月11日は書かずにいられなかったんです。
バタバタ話になってしまったのは残念ですけれど。
来年辺りはポッキーゲームの話をじっくりしっかりしつこく書きたいです。
スポンサーサイト




コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
→http://sukinamono11.blog63.fc2.com/tb.php/1777-4309cd2c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。