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『女装にまつわるエトセトラ』
いつもお世話になっている
クレスリウム王国さま
の銀月星夢様から、素敵なSSをいただきましたので、掲載させていただきます!
『俺にも、生で見せろ。』
タブレットの中の若林くんが突然そう切り出した。
目の前の若林くんは恐ろしく真面目な顔をして僕を見つめてくる。
…うーん、何故だろう。嫌な予感しかしないのは。
「…えっと、…何の…話?」
『お前の女装の話だ。』
「…なっ!…何でそれを…!」
今まで若林くんには話した事無かったのに。というかこの事は必死に隠してたのに。
もうっ誰だよ、わざわざ若林くんにばらしたのは。井沢?来生?滝?石崎くん?
『…お前、せっかく俺が色々と用意した服は絶対に着なかったくせに、どうして他の奴の前では簡単に着るんだよ?!…そこは彼氏の趣味嗜好を優先して、まずは俺に見せるべきだろうが!』
「何言ってるんだよ。若林くんが用意した服なんて着る訳ないだろ。だいたい何で男の僕が好き好んで女装なんて」
『じゃあ、これは何だ!』
「…うっ」
若林くんが見せてきたスマホ画面には女装姿の僕が写っている。
水色のヒラヒラしたワンピースと白いエプロンを身に着け、頭には大きなリボンを付けて笑ってる。
『随分と楽しそうな笑顔じゃないか?…え、岬?』
…ああ、もう。それは。
「…それは、体育祭の部対抗リレーで勝った時のだよ。サッカー部は不思議の国のアリスのコスプレをしてて、…僕はじゃんけんに負けてアリスをしただけだから。」
『ほお?…じゃあ、これは?』
ゴスロリのメイド服。これも笑顔。
誰だよ、隠し撮りしたのは。
「…文化祭で、じゃんけんに負けて男女逆メイド喫茶。…笑ってるのは接客中だからで。」
『これは?』
布団の上でセーラー服を着て眠そうな顔で座ってる。
いつの間にこんなものまで。
「修学旅行の罰ゲームでじゃんけんに負けて、」
『お前じゃんけん弱過ぎなんだよ!特になんだ、この最後のは?ヤバいにも程がある。お前、誰にも何もされてないだろうな?』
「僕だって好きで負けてるわけじゃないっ。女装は嫌なんだっ。だいたい僕に何かするのは君しかいないだろ!」
勢いでつい叫び返してしまったら、若林くんは満足そうに大きく頷いた。
『よし、わかった。じゃあ、俺とじゃんけんをしよう。正当な勝負だ。それでお前が負けたら、このスクール水着を』
「絶っ対に嫌!…じゃんけんをしたら負けるから、じゃんけんも嫌。」
『ナース服は?』
「嫌だ。」
『チャイナドレス?』
「嫌だってば。」
『体操服ならいいだろ?』
「良くないよ。なんだよもうっ、そんなに若林くんが女装好きなら、君が自分で着ればいいじゃないか。」
『馬鹿を言うな。俺が着ても、俺が楽しくないだろうが?』
「…僕が楽しいかもしれないよ?」
『なら、俺が着たら、お前も着るか?』
「………」
『………』
「え?」
今なんて?
若林くんの女装…?
…え、…若林くんが、…女装?
『お前の女装が生で見られるなら、俺は何でもやるぞ。』
…それは、怖いもの見たさで、ちょっと見てみたい…ような…
「………ほんとに?…本気でちゃんと綺麗に着こなしてくれる?…それなら僕も考える。…若林くんが着た服なら着てもいい。」
『………』
さあ、どうだ。僕と同じ辱めを受けて、それでもまだ僕に女装させたいか。
若林くんは凄く嫌そうな顔をした。
『同じ服だけなのか?…俺の顔と身体でスクール水着はかなり無理があるんじゃねーか?』
…うん。そうだね。僕もできれば見たくない。
「嫌ならいいけど。」
『やる。やるからには本気でやる。男に二言はない。そしてお前の女装を生で拝んでやる。覚悟しとけよ、岬。男の本気を見せてやる。』
そして、君は男の本気の使いどころが完全に間違ってるよ。
数週間後、僕は若林くんに誘われた純和風の旅館の一室で、それはそれは美しい美女の舞を夢見心地で観賞していた。
観客は僕だけ。
知識がないから詳しくはわからないけど、お引ずりの豪華な打ち掛けを羽織って、二本の扇をまるで蝶のように優雅に操る姿は圧巻だった。
モデルのような長身で、長く真っ直ぐに垂れた黒髪が舞う度に揺れる。
黒髪の奥の憂いを帯びた黒い瞳。しなやかに曲線を描く身体と指の先まで上品な所作。
時折流し目で見つめられて、匂い立つような色気に息を呑む。
「………」
曲が終わって、その美しい人が舞をやめても、僕は拍手する事も口を開く事もできなかった。
舞い終えたその人が床を滑るように静かに僕に近付いてきて、固まったままの僕の顔を覗き込む。
ふわりと漂う柔らかな白檀の香。
やがて赤い紅がひかれた唇が笑みの形になった。
「………感想は?」
何か言おうと思うのに頭の中が真っ白だ。
「…どうした岬?」
若林くんの声で喋る綺麗な人は、近くで見てもやっぱり美しくて、でも若林くんの面影があるから胸がドキドキして止まらない。
「何赤くなってんだよ、お前。」
「…だって、…綺麗で」
「お前こんな大女がタイプなのか?」
「そんな…こと…ない…けど」
「目を逸らすなよ。こっち見ろ。…お望みならこのまま襲ってやろうか?」
「…やめて。」
そう言うのが精一杯で、無抵抗のまま唇を奪われる。
当然のように舌が滑り込んできて、よく知ったキスなのに全く知らない紅の味が混じって反射的に身を捩った。
若林くんなのに若林くんじゃない人。
「…それ着るから。…お願い、やめて。」
綺麗な人は若林くんの顔をして勝ち誇ったように微笑んだ。
着替えて化粧を落とした若林くんにきっちりと着付けられ、まるで拘束具のような諸々の重さと苦しさと歩きにくさによろめく。
意気揚々とした若林くんに寝室まで手を引かれ、渋々とゆっくり歩く自分の姿はまるで客を取ったばかりの遊女のようでいたたまれない。
「お前が着ると、白拍子みたいだな。」
「………僕もそう思ったよ。」
若林くんみたいな迫力のある美しさも色気もない。不相応の豪華な衣装をただ着せられているだけ。
「僕にはこんなの似合わないよ。僕を女装させて何が楽しいの?」
「可愛い。」
若林くんの嬉しそうな笑顔も甘い囁きも、複雑な気分になるだけで嬉しくない。
「…ずるい。」
「何がだ?」
「君が。何でも色々出来て。…君のスペックはやっぱりおかしい。」
サッカーが一流なだけじゃない。
武道全般有段者クラスだし、一通り楽器を嗜んでるのも僕は知っている。
その上こんな隠し玉まであるなんて。
「日舞か?子供の頃は嫌だったぜ。花持ってシナ作って踊るのが。指が短いから扇も捌けなくてな。…まあ、あれは足腰鍛わるし、今こんなところで俺の役に立ってくれるんだから、人生何が幸いするかわからなくて結構面白いよな。」
楽しそうに笑っている若林くんを思わず睨み付ける。
話しながら僕に触れる若林くんの悪戯な手が、いつもよりずっと自分本意だ。
「俺が勝ったんだ。今夜は俺の好きなようにさせてもらうぞ。」
抵抗しようと伸ばした手を簡単に戒められ、黒い瞳に妖しく見つめられて、僕は観念した。
どちらにしろあとはもう、遊女のように押し倒されるしかなかったのだけれど。
END
うおおおお!
すごいのをいただいてしまいました。
お昼にメールでいただいたのですが、タイトルを見た途端に、休憩時間時間もまずいと判断、帰り道で携帯を開いたのですが、ニヤける、ヤバい!ということで、ようやく読んだのは家に帰りついてからでした。
今度は何度読み返しても止まらない。
最初の攻防の若林くんが真剣過ぎて、バカバカしさがパワーアップしていたところから、急転直下、SSS級の変化球が!
若林くんの無駄な全力が、ハイスペックと相まって、本当にすごいことに。
若林くん、かっこよすぎる!!
困りながらも目が離せなくて、ますます若林くんに惚れ込み、翻弄されてしまう岬くんが可愛いです。
「対決」というテーマでリクエストさせていただいたのですが…まさかこんな対決になろうとは。
若林くんの圧勝という結果にも驚きで、感服いたしました。
いつもお送りしているアホな話が100作に達したので、お返しとしていただいたのですが、こんな素敵なお話がいただけるのでしたら、またアホな話を送り付けてしまおうと心から思いました。
銀月星夢様、素敵なお話を本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
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[2018/08/13 22:00]
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