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きみに、嘘をついた
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
そんなこと、とっくに知っていた。
若林くんは、僕を抱きしめて離さない。前の時に、朝になった途端すぐに帰ったことが、相当堪えたみたいだ。その後、会うことはおろか、電話も拒絶したことも。
でも、当たり前だ。
人を好き放題しておいて、簡単に許されると思う方が間違いなんだから。
若林くんのことを甘く見ていたのは、間違いない。
僕は、若林くんが僕のことを好きなのも知っていた。自惚れじゃなくて、会いに行ったら、喜んでくれると思った。若林くんは案外寂しがりのところがあるのは知っていた。それは僕も同じで、おまけにプライドが高いから、喜んでくれるという確証がなければ、会いに行くことはなかったのだけど。
…でも、知らない街は、人恋しくするものなんだ。
僕の読み通りに、若林くんは喜んでくれて、思ったより楽しかったから、僕は若林くんの誘いに乗って、時々会うようになった。
そして、僕は距離を読み違えた。若林くんはもっと理性的だと思っていたこともあるけど、僕も自分で思っていたよりも寂しかったらしい。
だから、気がついたら、距離を詰められていた。
こんなに、拗らせているとは思っていなかった。若林くんは、うらやましくなるほどモテるし、明らかに経験者だった。別に僕じゃなくても良かったはずだ。それが、急に告白されて、いきなり押し倒された。強引なだけでなく、痣が残る位に手首を掴まれ、しばらく立てない程に性急に求められた。
余裕なく貪られて、全身痛くて、それで好きだと言われても、ずっと守りたかったと言われても、百年の恋だって冷めるだろう。
…冷め切らなかったのは、僕の不幸だ。
昔、翼くんの夢を応援したい、という話をしたことがある。初めて抱いた子どもらしい夢だった。
「良いな、頑張ろうぜ」
若林くんは笑ったりせず、逆に励ましてくれて、夢を共有してくれた。僕の胸の中、その時に生まれた小さな小さなカケラは、少しずつ大きくなって、いつの間にか膨れ上がっていた。
たった一度の過ちも、気付けば愛された記憶にすりかわっていた。僕はそんなに甘くない性格なのに、もっと求められたい、愛されたいと想いは募った。忘れられなかった。
だから、チームにも参加したのに、若林くんは僕を避けているようだった。ずいぶん見くびられたものだと思う。確かに痛かったし、苦しかった。自分の指が傷付くほど、人と争ったのは初めてだ。それでも、それ位で退くなら、最初から好きだなんて言って欲しくなかった。すっきりしないまま、若林くんの部屋に向かった。
若林くんの部屋には、先客がいる様子だった。チームから孤立しているから、話ができるだろうと思ったのに、楽しそうな笑い声が聞こえる。それで、先客が誰か分かった。きっと、いつものようにじゃれていると思うと、じっとしていられなくなった。
翼くんに手を出したら許さないと言いながら、僕が本当に言いたかったことはきっと違う。
満ち潮が引き潮に変わるように、激しかった執着が消えて、遠ざかることは許せなかった。
戻って来た翼くんと入れ違いに、僕は若林くんの部屋に向かった。
「お前が相手をしてくれたら、翼には手を出さない」
そう言って、僕の唇に触れた若林くんに少し安心した。
僕は嘘つきだ。僕が甘い顔をした途端に、若林くんは飽きてしまうかも知れない。だから、冷たいふりで目を背ける。そのくせ、寂しい指は先を求めて、強い腕に伸びる。
「好きだよ」
なんて言ってあげない。それ位なら、とびきり甘い笑顔で「嫌いだよ」と囁いてあげる。「嘘つき」と詰るふりをしながら。
若林くんと二人になった途端、今まで練り上げていた考えが壊れた。自分の理性には自信があったのに、熱っぽい目で追いつめてくる若林くんに、手を差し伸べて、本当の気持ちを伝えたくなってしまう。熱いような視線に溶けてしまいそうになる。…結局、自分の気持ちには嘘なんてつけないんだと痛感した。
一歩踏み出した途端、僕は噓つきじゃなくなって、魔法は解けてしまう。それでも、僕を好きだと言った若林くんの気持ちを信じても良いと思った。…きっと、嘘が貫き通せない時点で、もう魔法は解けていた。
恋人になった途端、若林くんは今までの反動なのか、なかなか離れてくれない。
その上、「岬が信じてくれるまで、何回でも繰り返してやるからな」と雄々しく宣言された。早々に「信じるよ」と答えたのは、決して嘘じゃないけど、心がこもっていなかったという自覚はあるのだった。
(おわり)
拍手ありがとうございます。
「きみが嘘をついた」を書き直したら、つい書いてしまいました。
いつもより、やや恋愛脳の岬くんです。
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[2018/05/04 22:00]
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