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きみが嘘をついた(前編)
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
4月1日限定拍手が、途中で切れていましたので、一部変更して再掲します。
ノックされたドアを開けると、そこには岬が立っていた。
全日本チームに合流してからも、俺と目を合わせようともせず、また目が合うなりすぐに踵を返して立ち去る岬だが、今はまっすぐ俺に向かってきた。
「…翼くんに手を出したら、許さないよ」
低い声で、激しい目を向ける岬に、俺は言葉を失った。
もし、ジュニアユース大会がなかったら、岬と再びこうして顔を合わせることもなかったかも知れない。
岬と再会したのは、まだ春の風の吹く頃だった。寒さが和らいだばかりの風に乗る、暖かく優しい声に、まさか会いたさが募るあまり幻を見たのではないかと疑った程だった。
相変わらず柔らかい声で、俺の横でくつろいで笑う岬に、だんだんと実感が湧いてきて、今度は落ち着かなくなった。
小学生の頃、岬に抱いた淡い想いは、今思えば初恋だった。岬を見かける度に、疼くような胸の痛みと甘い動悸があって、岬の笑顔を見ると、胸が苦しくなったものだ。
その岬が遠くから会いに来てくれたことで、俺は有頂天になった。そして、何度も会ってくれたことで、それは確信に変わった。
岬と俺には、不思議な関わりがあった。こどもの中のおとなという立場を共感し、お互いに翼の保護者扱いを受けていたせいか、学校が違う割には、よく話したし、気が合った。そんな自惚れがあったせいか、岬も俺を意識しているような気がしていた。
岬は少しも変わっていない。相変わらず男を感じさせない可愛い顔に、穏やかな優しい声で話し、聡明ながら相手を気遣うふるまいに、心は安らぐのに落ち着かない。淡い茶色の瞳に見つめられて、俺は我慢できなくなった。
「岬、俺はお前のこと…」
「若林くんっ!?」
最初は告白だけのつもりだった。ただ、どうしても聞いてほしくて、手首を掴んだ俺に、岬は驚いた様子で抗った。想いを告げるだけのつもりが、岬に抵抗される内に、堪らなくなった。
小学生の頃は、町を出る前にと、うっすら涙を浮かべて町を眺めていた岬に胸が疼いた。大切にしていたはずの初恋は、三年間の間に、すっかり拗らせてしまっていたらしい。
覚えているのは、岬の体温の熱さ、肌の匂い、引っ掻かれた頬の痛み、俺を睨む岬の目に浮かぶ涙。
「…嘘つき」
そう言って部屋を出た岬の小さな後ろ姿。
岬とはそれから会うこともなかった。岬がまさかいきなりジュニアユース大会に参加することになるとは思っていなかったし、岬も俺が参加しているとは思っていなかったのだろう。
それでも、今回は都合の良いことに、俺は皆からも離れていた。岬との不和は知られないで済む。そう思っていた矢先、部屋に訪ねて来たのは、翼だった。
「翼、岬が合流したのに、良いのか?」
「うん。さっきまで岬くんの歓迎会だったんだ。でもね、俺がいると、みんな気にするみたいなんだよね」
「…ああ」
翼や俺と違って、岬は最初から歓迎されていた。岬が合流してからは翼も輪に入っている様子だったが、居心地が悪かったのかも知れない。途中で抜けて来た翼は、俺の隣にどっかり座ると、俺の顔をじっと見た。
「若林くんこそ、良いの?岬くんのこと好きだったよね?」
ニヤニヤと見上げられて慌てた。岬が好きだと誰にも言ったことはない。当の岬とかはあれっきりで、誰かに話すとは思えない。
「…お前、どうしてそれを?」
「あはは、そんなの見たら分かるよ。それに、岬くんだって若林くんのこと好きだったじゃないか」
あっけらかんと言われて、驚くよりも前に、笑えてきた。その岬とは、未だに話してもいない。あの時、泣きそうな顔で首を振る岬に、切なさが抑えられなかった。どうして分かってくれないのだという憤りは、結局は手に入れたい焦りでしかなかった。
「それとも、何か仕出かした?」
「何だと!」
大笑いしている翼の首根っこを掴んで、頬を思い切りつねってやった。同い年といっても、翼は俺にとって修哲の仲間と同じく弟みたいなものだ。その翼の保護者と揶揄されていた岬の方が、守ってやりたい存在だったのに。
「もう、いたいってばーやめてよー」
大袈裟に頬をさする翼に、何だか久々に笑った気がした。
「ありがとうな、翼」
「うん。何か困ったことがあったら、言ってよ」
あの時、俺は冷静さを欠いていた。いつも通りゆっくりと関係を築けば、岬だって、あんなに意地になることはなかった。昔から、お互いの間には特別な空気が流れていた。それでわざわざ会いに来てくれたんだろうに。
「翼は案外優しいな」
「若林くんは、いつも俺に失礼だよね」
笑い合っている時に、ふと部屋の外に人がいるような気配を感じた。その時は誰か通りがかったのだろうと、気に留めることもなかったが、その誰かの正体が分かったのは、翼が帰ってから少し経ってからだった。
「岬…」
俺の部屋を訪ねて来たのは、岬だった。翼の名前が出て、あの時部屋の外に来ていたのは岬だったと知った。
「誤解だ。俺はそんな気は…」
俺の好みは岬が鏡を見ただけで分かることだ。笑顔が可愛くて、誰に対しても優しくて、皆に好かれるくせに、苦労したせいかどこか控えめで寂しげな、そんな岬がいつも気になった。お互い隠し持った孤独を合わせて、和らげられる、岬はそんな相手だった。そして、その孤独を知る者としては、ずっと守ってやりたいと思っていた。
「…悪いけど、君を信用できないよ」
険しい表情で、岬は言い放つ。あれ以来、初めて近くで見る岬は、口調の激しさの割に、前よりも更にはかなげに見えた。すぐ近くで声を荒げている岬に、あの時のことを思い出さずにはいられなかった。
思っていたよりも、ずっと細い体だった。そう力を入れなくても、簡単に自由を奪えた。
「君のこと、信じてたのに」
押しつぶしてしまうのではないかと、壊してしまうのではないかと思っても、真っ白の体に興奮は収まらなかった。
「俺はお前のことが好きだって、ずっと言ってただろ?」
きっと冗談だと、一般論だろうと聞き流していたんだろう。守ってやりたいと言ったことも。
白い首筋ににじむ汗、悲しげに眉を寄せた表情、苦しそうなのに甘さのある吐息、五感で感じるすべてを、一つ一つ胸に刻んだ。
俺は手を伸ばして、岬の手首を掴んだ。
「なあ、岬」
相変わらず、折れそうに細い手首だ。あの時もそう思った。力でなら、簡単に奪うことができたが、心は違う。岬の心は強くて、触れさせてももらえなかった。あんなに抱いても、手に入った気がしなかったのは、そのせいだ。
「それなら取引しようぜ。お前が相手してくれるなら、翼には手を出さない」
白い顔は、青ざめて見えた。いつも潤んでいるような大きな目が、もの言いたげに見つめていた。
細い顎に手をかけて、顔を持ち上げた。目と目が合っても、岬は逸らさず睨み上げてきた。
「信じると思うの?」
「信じないなら、取引しなければ良い。俺はお前が好きだから、裏切る気はない」
「…嘘つき」
俺は岬の目元に手を当て、目を塞いだ。ゆっくりと唇を重ねても、岬は抗わなかった。
(つづく)
拍手ありがとうございます。
途中で切れていたので、意味不明だった拍手お礼文ですが、少し直して再掲です。
せっかくですので、岬くん生誕祭に。…ちょっと嬉しくないものですみません。
(一応、お誕生日話は書きました)
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[2018/05/02 22:00]
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