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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
年賀状:戌年
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

「何だよ、この年賀状の山は」
南葛高校サッカー部の3年部員達は、全国から届いた大量の年賀状に辟易していた。
 去年までは、高校サッカー選手権の全国大会があり、強豪校のライバル達と、しのぎをけずって来た時期だ。今年は夏で引退しため、手も空いている。
「一昨年もこんなことあったよね」
岬は届いた年賀状を、返信を書く部員ごとに分けながら呟いた。
「そりゃあ、A YEAR OF 石崎だったからな」
隣で束を確認している井沢が即答する。
 一昨年は申年で、大会に集まった選手達が石崎の写真を貼り付けた年賀状を手渡しで持って来た。おかげで、石崎は切手シートが2枚も当たったのだ。
「サルと言えば石崎なのは分かるけど、何で戌年にウチなんだろうな」
来生も不思議そうに首を傾げる。
「犬猿の仲の浦辺はいるけどな…浦辺宛じゃねえし」
「いや、お前ら若林の犬って言われてたの知らねえのかよ」
滝が首をひねれば、名指しされた浦辺がやり返す。
「そうそう、お前らが大会の時に若林の写真にお祈りするの、有名じゃねえか」
石崎の言葉に、一番熱心な信者と呼ばれる森崎が、肩をびくつかせる。
 修哲出身者達が、大会の宿舎の部屋に若林の写真を貼り、祈りを捧げていることは全国に広まっている。…吹聴したのは他ならぬ石崎に他ならないが。
「あの…いいかな?若林くんの写真にジョンも写ってるからじゃない?むしろ、ジョンが中心というか…」
わざわざ挙手して指摘した岬に、周囲が納得の空気になる。
「何で、お前らそんな写真使ってたんだよ!」
「仕方ねえだろ!修哲会で多数決で選んだベストショットだぜ」
原因が特定されたところで、年賀状が減る訳ではない。周囲の喧騒をよそに返信を書きながら、岬はため息をついた。
「怨むよ、若林くん」

(おわり)

今年も、年賀状ネタです。前回はこちら
最初に年賀状ネタを書いたのが、寅年だったので、8年は経っている訳です。…やばいなあ。

飽きもせず、ばかばかしいことをしているブログですが、今年もよろしくお願いします。

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