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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
ちょっとは心配にならないの?
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。


「次の試合では、どうやら使ってもらえそうだよ」
若林くんにいつものように報告しながら、ふとある考えが頭をよぎった。


 若林くんは、僕が試合に出ると話すと、嬉しそうにする。今のチームに挑戦すると言った時も、若林くんは全く反対しなかった。他のみんなは反対してきて、困ったのに。
「良いんじゃないか?岬が決めたのなら」
若林くんは、止めなくて良いの?と聞いた僕に、さも当然のように言ってくれたから、それからはいつも報告するようになった。
 むしろ、最初の内は、試合に出ると話す相手は若林くんだけだった。若林くんは僕の話をいつも嬉しそうに聞いてくれて、喜んでくれた。

 その代わり、若林くんからは別の心配の言葉をかけられる。
「岬、この前の試合は大活躍だったな!」
僕は専らニュースでだけど、若林くんは衛星放送に加入して、サッカー中継を見ているらしい。勝った日やアシストしたり、貢献できた日には、かなりの頻度で電話がかかって来る。今も、録画した試合を見せてくれているんだけど。
「うん、ありがとう」
ただ、それだけでは終わらない。若林くんはその後、いつも続ける。
「ゴールの後、くっつき過ぎじゃないか?」

 若林くんとは、恋人になってからも随分経つ。それでも、若林くんがドイツに渡って、ハンブルクのチームに所属してからの方が長いんだから、サッカー選手は抱き合ったりしてゴールを喜ぶものだと分かっているはずだけど。
「これくらい普通じゃない?前に、翼くんが小次郎を抱き上げたのには笑っちゃったけど」
「確かに、あれは面白かった」
若林くんが思い出して笑う様子に、僕もまた笑いそうになる。試合中のそんなささいなことも、また楽しみだったりするのに。

「若林くんぐらいだよ?足のこと以外の心配ばっかりするのは」
そう言いながらも、若林くんの心配は何処かくすぐったい感じがする。
「ちょっと位、足の心配をしなくても良いの?」
胸の中に、隠れるようにあった疑問だった。そりゃ、心配をかけたいとは思わないけど、ラフプレーに巻き込まれただけで、日本や他の国から飛行機に乗って来そうな連絡が続くと、若林くんは本当はどう思っているのだろうかと気になった。
「そうだな、全く心配にならないと言えば、嘘になるな」
若林くんは僕の顔をまっすぐに見つめて微笑んだ。
「でもな、俺は誰よりもお前のことを知ってるんだぜ。どれだけサッカーが好きか、自分のプレーを大事にしているか。そのお前が決めたことに、俺はとやかく言わない。岬を信じているからな」
穏やかな笑みを浮かべ、諭すように語る若林くんは、同性の僕から見ても本当に素敵で、胸の鼓動が跳ね上がる。
「君って、本当に男前だね」
照れ隠しに客観化した。こんな風に認めてもらえて、深く強く愛される喜びは何物にも代えられない。そして、嬉し過ぎて、どう言えば良いのかも分からない。
「そうだろう?」
輝くような笑顔の若林くんに、僕は少しだけ目を逸らして、「うん」と頷いた。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
「荒ぶる親善試合」の記事を書いた時に、書きたくなりまして。若林くんは器が大きいのに、こと岬くんに関して狭量そうなのがたまらない。

色々やろうと思っていることはたくさんあるのに、どうしても後回しにしてしまっています。
ハマっているアニメを何度も見たりとか…。
とりあえずは、pi〇ivのアカウントを思い出さないと。(もう一か月くらい言っています)

以下、拍手お礼
岬くんbot管理人さま、いつもコメントありがとうございます。
謎の源岬祭りですよね…。
そして、扉絵!分かります。逆並びはやりましたが、なるほど、ずらすのはやっていなかったので、目からうろこです。
確かに、身を寄せ合っているように見えますね。もっとくっついても良いのよ?
縦並びまではやっていたので、惜しいことをしました。
本当に、光の当たり方も同じなので、繋がっている感じがしますよね…。
アルゼンチン戦。(その記事も作っていた割に、まだ出せていないのですが)
久しぶりの接触があのシーンだったため、ディアスそっちのけでお互いに気を取られていたようにしか見えませんでした。
…岬くんには責任を取ってもらいたいものです。うふふ。

拍手のみの方もありがとうございます。励みになります。
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