※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
本日も xxx-titlesさまよりお題をお借りしています。 お題一覧はこちら 若林に手を引かれるままに、岬は外に出た。アパートの階段を降りて、階下にある車に、絶句する。20歳になってすぐに免許を取った若林の愛車、メルセデス・ベンツが停められていた。ピカピカに磨き上げられ、注連飾りを付けられた黒のベンツに、道行く人が避けて通っている。 「何これ」 父親が驚かなかったはずだと、岬は呆れた。こんな目印があれば、分かりやすい。 「車で来たの?」 「ああ。何処でもすぐに出かけられるぜ」 ポケットから出した車の鍵をくるりと回した若林に、岬が顔を背ける。 「ホテルなんか行かないよ」 大体、ここまで男二人が手を繋いで出て来た段階で、おかしいと思う。顔が赤いまま、もじもじする岬に、若林はわざと顔を覗き込む。 「別にホテルに行くとは言ってないぜ」 そう言いつつも、自然に車に足を運ぶ若林に、岬は困った顔をする。残念なことに、ここで争ったら目立つことこの上ない。 「じゃあ、どこに連れて行ってくれるの?」 初詣は歩いて行った。二人で元旦からショッピングセンターというのも想像するだに可笑しくて、助手席でクスクス笑う岬に、若林もニコニコ笑う。 「ドライブかな」 彫りの深い横顔に真剣な表情を浮かべるのは見応えがあって、岬はついみとれた。一旦バックで駐車場を出ると、若林は腕を助手席のシートにまわしたまま、岬を見下ろす。 「どこに?」 「岬がその気になるまで」 言いざま車を発進させた若林に、岬はため息を漏らす。・・・新年早々オフサイドトラップなんて縁起が悪い。 「・・・何考えてるんだよ、君は」 きっと岬がいいよ、と許すまでこの車は走り続けるに違いない。 「しょうがないだろ、好きなんだから」 若林は反論にならない反論をする。まるで、子供だ。 「分かったよ。君ったら本当に仕方ないんだから」 自分のいない時の若林は格好良いことを岬はよく知っている。それでも、こうやって安心して気を抜いたり心を休めたりできる場所が自分の隣であれば良い、と思う。 「じゃあ、行こうぜ」 嬉しそうにハンドルを切る若林に、岬は微笑んだ。こうして、頬を緩めた横顔も嫌いじゃないな、と思いながら。
(おわり)
拍手ありがとうございます。「あけおめ」の続きです。自分だけ楽しくて、すみません。
from past log<2009.1.2>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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