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指輪
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
「…日本に帰ることになったよ」
電話の向こうの岬の声に、胸が締め付けられそうだ。
岬と付き合い初めて、半年。
「ダメだよ。僕はいつかまた引っ越すから」
拒む岬を、再会してからずっと、必死で口説いた。
「ああ、そうだろうな。それでも、お前がどこに行こうと、俺は気にしないぜ」
結局、俺の粘り勝ちで、岬と俺は恋人になった。
それでも、そのいつか、は来た。
電話で、顔が見えない分、いつもよりか細い声の機微までが伝わってくる。電話の向こうの岬がどんな顔をしているか、想像するだけで胸が苦しくなる。
「日本に戻っても、会ってくれるよな?」
ドイツと日本の距離なんて、俺が一番知っている。それでも、会いに行こうと思った。
「若林くんったら…当たり前だよ」
気丈に振る舞う岬の声に、受話器を握りしめる。
「なあ、帰国前に会えないか?」
受話器を握る手は力が入って、汗ばんでいる。距離など関係ないと言っても、今この時でさえ、岬を抱きしめられない自分がもどかしい。
「…うん」
パリに会いに行くという俺に、岬はハンブルクに会いに来ると言って聞かなかった。
「良かったのか?」
「うん。荷造りは終わったし。部屋にはほとんど何もないんだ」
岬は淡々と言うと、俺の隣に座った。
「君ん家のソファー気に入ってるんだ」
ふんわり笑って、ソファーにもたれる岬を見ると、胸に込み上げてくるものがある。せめて、この姿と笑い声を、このまま留めておくことが出来たら。
「じゃあ、もっと来れば良かったのに」
つい残念がってしまう俺に、岬はくすくす笑って、俺を見た。
「ダメだよ。君、隣に座った途端、くっついて来るじゃないか」
笑う岬をそのまま腕の中に閉じ込める。
「…本当に日本に帰ってしまうんだな」
「…うん」
岬は小さく頷いた。小柄な身体は俺の腕にすっぽり入ってしまう。このまま閉じ込めることができたら良いのに。
「岬、頼みがある」
テーブルの下に置いていた小箱を取り出した。紺のビロードが貼られた箱には、銀色の指輪が入っている。
「これ付けてくれ」
岬は箱を開けると、目を大きく開いて、俺を見上げた。…信じられないという顔だ。
「あの映画、好きだって言ってたろ?」
「だから、指輪?」
岬と二人で観た映画だった。岬が来た日に大雨が降り、外出の予定を取りやめて、荷物の中に何故か混ざっていた日本語字幕の映画を観た。
「こんなラブストーリーを若林くんの家で見つけるなんてね」
笑っていた岬だったが、映画の終わる頃には涙ぐんでいた。ヒロインに指輪が贈られるシーンに感動した、とその日の夕食でも話した。
「…知ってると思うけど、日本の中学生は指輪なんてしないよ」
そう笑いながらも、岬は左手を伸ばした。
「君がはめて」
差し出された手は、ほっそりと白くて、そう骨ばっていない指は細くて長い。岬は同い年の男とは思えないほど、何もかもきれいだが、手も例外ではない。
「良いのか?」
「うん。日本に帰ったら、外させてもらうけど」
岬の細い指を一本ずつ撫でて、薬指にたどりついた。キーパーという仕事上、指先には気をつかっている分、岬のきめ細かい肌や指を傷つける恐れは少ない。
指を滑らせ、指輪を奥に入れる。
「…ピッタリだ」
左手を返して見ている岬の手を取って、その手触りの良い甲にキスをする。
「気に入ってくれたか?」
「もちろん。…高そうだから、値段は聞かないでおくね」
フルオーダーで、岬の指に合わせた。もちろん安くはない。だが、こんなに簡単に受け取ってもらえるとは思ってもみなかった。岬は恥ずかしがりで、しかも慎ましいので、あまり高価なプレゼントはいやがる。
その分、岬が日本に帰ることを実感せざるを得なかった。これから離れる距離を考えれば、この指輪の代金は、決して高くない。
「別れる気はないからな!あんなに必死で口説いたのは初めてだぞ」
柔らかい手を握りしめる。少し冷たく硬い感触は、俺の贈った指輪だ。
「僕も別れるつもりはないよ。…あと若林くん、君再会してから一時間後に口説いて来てたと思うけど」
「初恋だったんだから、当たり前だろ。何せ三年越しだ」
俺の弁明に、岬は優しく微笑み、俺の胸にもたれ掛かって来た。
(おわり)
拍手ありがとうございます。
昔観た洋画のことを思い出しながら書きました。続きます。
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[2018/02/15 22:00]
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