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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
観察者
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
前回の休憩時間の続き。

 休憩時間が終わる間際に戻って来た二人に、三杉と若島津は思わず顔を見合わせた。

 若林は既に海外のチームで活躍しており、岬も近く海外への挑戦を見据えている、この代表チームでも主力の二人だ。そんな二人が人目を忍ぶ仲であることを知る者は少ない。
 そもそも、人前ではそう親しい様子もなければ、会話どころか言葉を交わすこともない。ところが、ふとしたタイミングで二人でいたり、二人で行動していたり。三杉と若島津からすると、周囲が気付かないのが不思議なほどだ。

 今回も二人して自販機に飲み物を買いに行っていたらしいが、試合中はどれだけ走ってもそう赤くならない岬の顔がほのかに染まり、若林が機嫌良さそうに笑みを浮かべている様子を見るだけで、何があったのか察してしまう観察者二人である。
「…暑かったから、スポーツドリンク買っちゃった」
取って付けた様な岬の報告に応えたのは、無表情の三杉と鼻白む若島津ではなく、二人の間にいた松山だった。例によって、全く事情を解さない松山は岬に駆け寄る。
「良いな!分けてくれよ!」
「うん」
その生活環境から、回し飲みなど全く気にすることなく、元同級生のほぼ全員と回し飲みの経験のある岬は、即座に返事をして、松山にペットボトルを手渡した。
「…面白い展開になったな」
「同感だよ。誰かさんの歯ぎしりが聞こえるようだね」
ゴールマウスからの殺気を感じて、二人は笑い合う。肩で風切る天下のブンデスリーガー、恐いものなしのSGGK若林に大ダメージを喰らわせたのが、可愛い恋人と天然の松山であったことは、観察者達の溜飲を大いに下げたのであった。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
レギュラーの二人の登場です。相変わらずバカップルに悩まされている様子。
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