※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 「これ、岬のか?」 若林の問い掛けと、手にあるメガネに、岬はしまった、と思った。うっかり置いたままにしていたらしい。 メガネを使っていることは秘密にしていた。遠視なので、普段の生活にもサッカーにも支障はない。ただ、本を読むとか字を書くなど対象が近過ぎる時には、目に負担がかかるので、メガネを掛けている。 いつもは若林が来る前に隠しているが、遠征中に急に立ち寄られたため、そこまでの余裕はなかった。 「掛けてみせてくれよ」 そう言われるのは分かっていて、秘密にしていたのに。岬は渋々若林に渡されたメガネを掛けてみせる。 「地味だと思うよ」 派手なキャップで隠しても、男前印象の消えない若林とは違う。どちらかというと地味な顔の自分にメガネだと、あまり冴えない印象だと岬は思っていた。 「…似合うな!」 だが、若林は感嘆の声を上げる。シンプルなフレームは色白ですっきりした輪郭の岬には合っているし、顔の優しい印象が更に強調される。 「地味だよ」 岬が恥ずかしそうにメガネ越しの視線をずらし、謙遜するところも良い。 「だから、俺と一緒の時も遠慮せずに使え」 自分に遠慮して、メガネを使わないのだと看破する若林に、岬はメガネを少しだけずらした。ごく自然に、こんな台詞を言えてしまう若林は欲目なしにかっこいい。きっと今目が合ったら、赤くなってしまいそうだった。 「ありがとう」
(おわり)
拍手ありがとうございます。 若林くんの前ではメガネを使わない岬くん、というのを想像したら萌えたので。若林くんはきっと、メガネ岬くんも好物なんですけど。
おまけ。 「そんなこと言うんだったら、君もかけてよ」 「えっ?俺?」 若林くんに、父さんの眼鏡を押し付けた。若林くんは口では色々言いつつ、乗り気の様子で、おもむろに後ろを向くと、眼鏡をかけて振り向いてみせた。 「どうだ?」 得意げな顔をしてみせる若林くん。 …どうしよう。かっこいい。あの短時間でどうやったのか、ちょっとオールバック風になっているおでこも、シルバーのフレームもすごく似合っている。顔つきはしっかり大人だけど、普段は年相応の若林くんが、急に大人に見えた。 「似合わないから…ほかの人の前ではかけないでね」 思いっきり嘘をついた僕に、若林くんは眼鏡をかけたまま、僕を抱きしめた。 「じゃあ、岬の前だけにしておこう」
眼鏡をかけた若林くんは間違いなくかっこいいと思います。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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