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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
背番号11
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。


「この日の丸のついた背番号11のユニフォームはもう誰にも渡さない」
そう言い切った岬は、他のチームでも11を背負って来た。元々は、その背番号が岬の番号だった訳ではない。修哲と南葛の対抗戦で、怪我をした石崎の代わりに入って、付けた番号だった。
「11番って、11人を示しているようで、僕は好きなんだ」
岬がそう言う。11人はサッカーの1チームの人数だ。そして、そのチームに何十人所属していようと、その時フィールドに立つのは11人だけ。
「確かに、岬には似合うな」
同じ11番でも、他の人間が背負うのとは違って見える11番。その番号の刻まれた背中を、何度も眺めた。
「ありがとう」
岬は本当に嬉しそうに答える。

 俺は岬が好きだ。恋人としてだけではなく、サッカー選手としても眩しい。
 背は随分伸びたが、それでもサッカー選手としては細すぎる身体。再び怪我をしたら、今後こそは引退といわれる、爆弾を抱えた左足。それでも、岬のプレーはいつも勇敢で、見る度に輝きを増す。翼が見る者を魅了する選手だとしたら、岬は周囲と見る者を勇気づけるそんな選手だ。そんな岬の存在は、本当に愛おしい。

 岬が怪我をした後、11番をどうするかという話題が持ち上がったことはなかった。それは不文律であり、俺達の世代では動かすことのできない決まりである。
 岬は決勝戦に出ることを決め、登録が抹消されることはなかった。
 そして、それ以来黄金世代の11番は不動のものとなっている。

「お前が代表の11番を付ける時には、できる限り駆け付けてやる」
そう誓う俺に、岬は瞬きをしてから微笑んだ。
「それは心強いね。ありがとう」
岬の人生を欲しいと言ったことがある。その時には岬が頷くことはなかった。今回の俺の言葉に、岬は嬉しそうに目を細める。
 岬の戦いに、心が躍る半面、見ているのが辛い時もある。それでも、俺はそんな背番号11がどうしても好きだ。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
1~11で、と思ったら、これしか思いつきませんでした。
結構強引なものもありましたが、ナンバーシリーズ自分は楽しかったです。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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