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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
オンとオフ
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
同棲シリーズ


「若林くん、明日のご予定は?」
チームも同じで、一緒に暮らしているのだから、お互いに知らない予定なんてほとんどない。それでも、オフの予定を確かめるのは、大事なことだと僕は思う。
「岬とゆっくり過ごす」
「…言うと思った。明日はお天気だから、僕は洗濯する予定だよ」
若林くんの家の洗濯機には、当然のように乾燥機がついている。それでも、外に干し風を当てて乾かした洗濯物の匂いが好きだし、陽の光の下に干した布団が好きだ。抱きしめられた時に、若林くんのシャツが太陽の匂いがするのも。
「じゃあ、洗濯が終わったら、出かけるか?」
若林くんは出かけるのが割と好きみたいで、オフの外出計画をもちかけてくれる。休みともなれば洗濯も気になるけれど、実は僕も楽しみにしている。
「じゃあ、どこに行く?」
僕が聞き返すと、若林くんは目に見えて嬉しそうだ。…それだけで、僕もまた少し嬉しくなってしまう。
「これなんかどうだ?」
いつの間に調べたのか、駅近くのカフェの新メニューを携帯で出してくれた。ベリーのケーキがおいしそうで、目を奪われる。
「うん、行きたい!」
こうして甘いものを食べに行く相談をすると、オフだと実感する。若林くんも甘いものが好きで良かったと思うのは、こんな時だ。
「OK、じゃあ洗濯干すの手伝うぜ」
隣に座って、若林くんの携帯を覗き込む。若林くんは僕の肩を抱き寄せ、ケーキやパイの画像を見せてくれた。
「大丈夫だよ。オフだと思うと、ついダラダラしちゃうから、洗濯してもちょうど良いくらいだよ」
オフだと、どうしてもベッドから出るのが遅くなる。ベッドから出してくれない人がいて、出たくなくなる温もりがあって。その時間も手放し難い。
「ダラダラしても良いんじゃないか?オフなんだから。ゆっくりリラックスしているお前の顔、俺は好きだぜ」
そう言って笑ってくれる若林くんに、僕の顔も緩む。オンとオフと、何が違うかと考えれば、やっぱり僕も若林くんの表情の違いを連想する。いつも険しい顔で、僕たちのゴールを守り続けている守護神にも、休みは必要で、少しでもゆっくりしてくれれば嬉しい。
「じゃあ、ちょっとゆっくりしよう?ケーキもすぐには売り切れないだろうし」
たまにはのんびりしよう。明るい光の中で、暖かい腕の中を堪能するのも悪くない。

 …そうやってほだされた結果、洗濯が遅くなって、僕は自分の軽挙を悔いることになったのだった。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
のんびりくつろぐ二人を想像するだけで幸せ。
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