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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
吃逆
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
「危険な術」(前) (後)の後。


「離れたら死ぬのか、あいつらは!?」
「少なくとも、若林くんは引き離される位なら暴れるだろうね。爆発するかも」
呆れ返った様子の問い掛けに、かくも生真面目に答えると、三杉はあからさまに顔を歪める日向を見遣った。
「そんなに嫌なら注意すれば良いじゃないか」
「それが出来たら苦労するかよっ!!」
日向が激昂するのも無理はない。夕食が終わり、翼が監督に呼ばれて席を外した途端、岬の隣にいそいそと移動する者がいる。
「お茶のお代わりはもう良いよ」
そう言いながらも、岬は若林の持って来た急須を笑顔で受け取り、慣れた手つきで二人分注ぐ。
「せっかくだから、どうぞ」
「ああ」
湯呑みを受け渡し、たったこれだけの会話なのだが、周囲が焼け死にそうになるには十分だった。見ているだけで胸が灼けるような、ウズウズするような、そんな雰囲気がある。
 これまでに恋愛経験がある者がほとんどだ。彼女がいる者もいる。それなのに、こうも落ち着かないのは若林が大きな身体を不器用に縮めて、岬の隣に収まっていること、普段の態度の大きさが嘘のように笑顔であるためだ。岬も慣れていないのか、普段の落ち着きはどこへやら、頬をうっすら染めていて、何とも初々しい。
 別に、二人が付き合っていると公言している訳ではないし、人前で何かしている訳でもないが、二人がただならぬ関係なのは、誰もが察していた。例えるなら、新婚夫婦のような何とも言えない空気を醸し出している。それでも、周囲に迷惑をかける訳でもなく、茶を入れて話す位のことしかしていない上、二人が実力者で人格者でもあるため、簡単に注意できないという事実が、周囲のストレスを極限まで高めていた。

「ひっく」
そんな中、急にしゃっくりをしたのは岬だった。急に出たしゃっくりに、岬は真っ赤になった。
「大丈夫か?」
若林が、心配そうに岬を覗き込む。もちろんとっさに手を握り、まるで妊婦に付き添う夫のような表情である。
「うん、何とか…ひくっ」
岬は茶を飲んだりと必死だが、一向に止まる様子はない。
「息止めたらええいうで」
「コップの反対側のフチから飲むとか聞いたことがある」
「それより驚かせてやれよ」
周囲が口々にアドバイスする中、歩み寄って来たのは三杉だった。
「両耳に指を入れると良いと言うよ。落ち着くからね」
さすがは三杉だという声が囁かれ、岬は恐る恐る人差し指を耳に入れようとする。
 が、次の瞬間岬はきゃっと悲鳴を上げた。しゃっくりも可愛かったが、それ以上に可愛い悲鳴を上げたのは、急に隣から抱きつかれたせいだ。
「若林、何しやがる!」
華奢な岬をに覆いかぶさるように抱きついている若林を引き離そうと、日向が怒鳴りつける。
「驚かせて、落ち着かせるんだよな?」
だが、あまりに堂々と反論する若林に、咄嗟の反論の苦手な日向はあえなく沈黙する。
「いやいや、驚いたのは僕達だし、落ち着かせるのは岬くんじゃなくて、延髄の神経なんだけど」
三杉の反論中も、若林は岬を抱き締めていた。
「あの、若林くん?」
次に反論したのは岬自身だった。若林の胸から真っ赤になった顔を上げて、大声を出した。
「もう止まったから、離して!」

「若林、爆発すれば良いのに」
とは、その直後の日向の発言である。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
夏なので、バカップルしねええの人の話を。
タイトルは「しゃっくり」でした。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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